赤ちゃんが飛行機に乗れるのはいつから? 下調べと事前準備で快適な安全な移動を

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出産後に帰省先から戻るなどで、生後まもない赤ちゃんと一緒に飛行機に乗らなければいけない機会もありますね。赤ちゃんがいつから飛行機に乗れるのか、また事前にどのような準備をすればよいのかまとめてみました。下調べをしっかりしておけば、不安も負担も減らせるかもしれませんよ。

この記事のポイント

赤ちゃんはいつから飛行機に乗れるの?

ANAやJALでは赤ちゃんは出生日を含む生後8日目から、同伴者と一緒であれば飛行機に搭乗することが認められています。

搭乗自体は生後8日目から可能ですが、新生児と一緒の長距離移動は保護者への負担が大きくなります。飛行機に乗っている時間だけでなく、空港までの移動や空港内、また目的地に到着してからの移動のことまで考え、できるだけ1カ月健診を終えるまでは搭乗を控えることが望ましいといえるでしょう。

  • 出生日を含む生後8日目から搭乗できる
  • 生後1カ月未満での搭乗はできれば避ける

赤ちゃんの搭乗料金は?

赤ちゃんの料金は、JALやANAの国内線では2歳未満で同伴者の膝の上に座るのであれば無料、赤ちゃん用に座席が必要であれば小児普通運賃が必要になります。
LCCの国内線では、ピーチやジェットスターのように2歳未満で同伴者の膝の上に座る場合は無料のところもあれば、バニラエアのように1,500円の料金が必要なケースもあります。

赤ちゃん用の座席を確保する場合は、チャイルドシートの利用が可能です。事前に予約すると、貸し出しをしてくれる航空会社もあります。

  • 同伴者の膝の上に座る場合は無料
  • LCCでは料金がかかるケースもある

下調べをして早めに予約を

赤ちゃんと一緒に飛行機に乗ることが決まったら、すぐに下調べをして早めに予約をしておきましょう。早めに予約することで、希望の座席を選びやすくなりますよ。

また航空会社によって、貸し出し可能なものや機内食の内容などサービス内容に違いがあります。下調べをきちんとして各社を比較し、希望に合ったチケットを取ることで、より快適な旅を楽しむことができるでしょう。

予約を取る際には、赤ちゃんが一緒に搭乗する旨を伝えておきましょう。赤ちゃん連れに向いている席や備え付けの乳児用ベッドの利用、またサポート体制など色々とアドバイスしてもらえるはずですよ。乳幼児ベッドは、取り付けられる座席が限られていることが多いので、注意しましょう。

  • 予約する前に下調べをしておく
  • できるだけ早めに予約をする
  • 予約の際に赤ちゃんが一緒との旨を伝える

事前準備と搭乗時の注意点

当日は時間に余裕を持って空港に到着できるとよいですね。搭乗前に機内に持ち込む手荷物をまとめ、赤ちゃんのオムツ交換もすませておきましょう。短い飛行時間の予定でも、トラブルなどが起きて滞在時間が延びる可能性もあります。オムツやおしり拭きだけでなく、授乳アイテムや着替えなども手荷物の中に入れておくと、いざというときに安心です。

ベビーカーは手荷物として機内に持ち込むことができません。空港内の抱っこでの移動が負担であれば、ベビーカーの貸し出しを利用しましょう。

離陸後や着陸の際、気圧の変化で耳が痛くなり赤ちゃんが泣きだしてしまうことがあります。赤ちゃんは自分では耳抜きができません。そのような時には飲み物や食べ物を与えたりおしゃぶりを与えたりして、耳抜きのお手伝いをしてあげてくださいね。

  • 時間に余裕を持って行動する
  • 搭乗前に手荷物をまとめオムツを替えておく
  • 離陸時と着陸時に赤ちゃんの耳抜きを促す

赤ちゃんとの搭乗におすすめの持ち物

赤ちゃんとの搭乗は、ワクワクする気持ちがありながらも「機内でグズったり、泣いたりしたらどうしよう?」と心配な点も多いですよね。そのため、赤ちゃんがリラックスして快適に過ごせるような持ち物を準備して搭乗しましょう。次のようなグッズを持ち込めるといいですね。

・抱っこ紐(搭乗や乗り換えの移動に使用)

・授乳ケープ(母乳の場合)

・粉ミルクや液体ミルク、哺乳瓶(ミルクを飲む場合。液体の持ち込みが可能かは事前に利用航空会社に確認を)

・おやつ(与えている場合)

・オムツ

・おしりふき

・オムツ替えシート

・着替え

・おもちゃ(大きな音の出ないもの)

・おしゃぶり

・タオルやバスタオル(よだれを拭いたり、シーツがわりにする)

・解熱剤(慣れない環境で熱を出す可能性に備える)

 ※解熱剤についてはかかりつけ医と相談しましょう。

万が一に備えて、荷物はどうしても多くなってしまいがちなものです。荷物を軽くするために、オムツ替えシートや哺乳瓶などは使い捨てのものを利用するのもいいでしょう。

航空会社ごとのサービス

赤ちゃんの搭乗については、航空会社ごとにさまざまなサービスが提供されています。いくつか例をご紹介しますので、受けたいサービスに合わせて航空会社を選ぶ参考にしてみてください。

ANAの赤ちゃん連れ向けサービス

・ベビーカー貸し出し

・電動カートサービス(羽田空港第2旅客ターミナル限定)

・事前改札サービス(先に機内へ案内)

・機内ベビーベッド(10kgまで)

・お子さま用グッズ(オリジナルおもちゃなど)

参考:小さなお子様連れのお客様 [国内線]|ANA

JALの赤ちゃん連れ向けサービス

・ベビーカーの貸し出し

・チャイルドシートの貸し出し

・事前改札サービス

・ミルク作りのサポート(お湯の用意あり)

・オムツ替え専用テーブルのある化粧室

・お子さま向けオリジナルグッズ

参考:赤ちゃん連れのお客さま(お手伝いを希望されるお客さま) - JAL国内線

まとめ & 実践 TIPS

小さな赤ちゃん連れでの飛行機の旅は配慮しなければいけないことも多く、保護者にとっても不安が尽きないことでしょう。しかし各航空会社では、赤ちゃん連れの乗客向けのサービスを数多く提供しています。

また事前準備をしていても、フライト中に何かトラブルがあるかもしれません。困ったときには客室乗務員に伝えるとサポートしてくれるはずなので、安心して空の旅を楽しんでくださいね。

プロフィール

山中岳

子どもの心身の成長に向き合う現場を20年以上経験するドクター。経験に加え、日本小児科学会専門医・指導医、日本小児神経学会専門医・指導医、日本てんかん学会専門医・指導医、と数多くの認定資格を所持し、日々、てんかんや熱性けいれんなどのけいれん性疾患、頭痛、発達の遅れ、脳性麻痺など、主に神経疾患のお子さんの診察を行う。東京医科大学主任教授としても、次世代の医師の育成に力を入れている。

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