文系・理系の選択は人生の分岐点!
文系を選ぶか、理系を選ぶか。高校においてどちらかを選ぶこの機会は、「文理選択」とも呼ばれています。単純に考えれば「勉強する教科を選ぶ」ということですが、実は先々の進路に大きく影響する大変重要なことです。この「文理選択」について、わたしたちはどのように考えればいいのでしょうか。
文系で学ぶ科目、理系で学ぶ科目
高校により異なりますが、多くの高校では二年生から理系、文系のコースに分かれての履修が開始されます。そのため、一年生の秋ごろには、自分がどちらのコースを選択するかを決断しなければなりません。
文系コースでは、国語、英語、社会科を中心に履修します。数学や化学、生物などの理科系の科目については、履修がない場合、あるいは、履修があっても基礎的な分野(数Iや化学基礎、生物基礎など)のみを学ぶ場合があります。
理系コースでは、数学、理科を中心に履修します。数IIIや化学、生物、物理、地学など、高度な理系分野を履修しますが、一般的には国語や英語なども必修となることがほとんどです。
大学受験の際に受験できる教科=受験できる大学を選ぶことになる
コースを選んだ後に履修した科目は、そのまま大学受験の際に「試験を受けられる科目」となります。受験科目は大学から指定された教科となりますので、例えばある大学のある学部が次のように受験科目を設定しているとすると…
(例)3教科
【数学】数I・数A・数II・数B・数III
【理科】物理基礎・物理、化学基礎・化学
【外国語】英語
…文系コースを選んだ学生は、履修していない科目(教科)が多く、この学部を受けることは難しいということになります。つまり、文系、理系を選ぶ時点で、ある程度「受験できる大学・学部を選ぶ」ことにもなるのです。
現時点の成績だけで文系・理系を選ぶべきではない
必ずしも大学だけが将来の道を決めるものではありませんが、めざす職業や職種に大きく影響するものであることは間違いありません。それなのに、「いま文系のほうがいい成績を取れているから」と、一時的なテストの点だけでコースを選択してしまうと、将来の可能性の幅も狭めてしまうかもしれないのです。
重要なのは、「学んでいて楽しみを見出しているかどうか」ということ。長い間付き合うことになる科目なのですから、興味を持てる、好きだと思う、つい気になってしまう…そんな気持ちがある分野を学ぶことのできるものを選びましょう。
自分はどんなことに関心を持つ人間なのか。文理選択は、そんな自己分析をする大切な機会でもあります。自分の過去も振り返りながら、たっぷりと時間をとって考えてみてください。