筆跡鑑定人ってどんな職業? 鑑定人と筆跡アドバイザーの違い

筆跡鑑定人とは別に、筆跡からいろいろな診断をする「筆跡アドバイザー」という仕事があります。これはどんな仕事で、鑑定人とはどう違うのか? プロの筆跡鑑定人であり、筆跡アドバイザーマスターでもある根本美希子さんにお聞きしました。


筆跡から性格や適性を診断する筆跡アドバイザー

 筆跡アドバイザーとは、書いた文字を見てその人の性格、向いているものなどを診断する職業です。筆跡鑑定人が仕事や遺言書などを見る、主に裁判などに関わる仕事であるのに対して、筆跡アドバイザーは、筆跡から向いている職業を診断したり、性格を判断して、望ましい自分になれるよう文字の書き方をアドバイスしたりするのが仕事です。

 

 

タレントや戦国武将の筆跡を診断することも!

 筆跡鑑定人であると同時に筆跡アドバイザーマスターとしても活躍している根本さん。企業の採用担当者に依頼されて、履歴書の筆跡から適性を見たり、筆跡から相性診断をしたりする仕事もしています。また、エンターテインメントの分野での筆跡診断を求められることもあるそうです。「以前、戦国武将が書いた文字を見てその性格を見極めるという依頼もありましたし、テレビのバラエティ番組で、誰なのかを知らされずタレントさんの筆跡を見て『どういう人なのか』と診断をしたりしたこともありました」

 

筆跡アドバイザーの仕事は、鑑定人に比べてより生活に身近、なおかつ幅広いところでの需要がある仕事といえます。 

 

 

筆跡アドバイザーになるにはどうすればいい?

 筆跡アドバイザーには資格があり、取得するための教室なども存在しています。根本さんが会長を務める「日本筆跡心理学協会」にも通信コースがあり、学ぶことで「筆跡アドバイザー」の認定を受けることができるそうです。

 

 

筆跡鑑定人と筆跡アドバイザー、どちらの仕事をするか

 同じ筆跡を見る仕事ではありますが、鑑定人と筆跡アドバイザーでは基本的に働く分野が異なります。文字を書くこと、見ることが好きで筆跡に関わる職業につきたいと思う人は、どちらが自分に向いているかを、一度きちんと考えてみるとよいかもしれません。また、鑑定人の仕事を目指したい人も、最初からそれだけに絞りきらずに、勉強をして筆跡アドバイザーの資格も取得しておくと、根本さんのように、仕事のフィールドを広げることができるでしょう。

 

 

プロフィール



白百合女子大学・文学部国文科卒。一般社団法人 日本筆跡鑑定人協会会長・日本筆跡心理学協会 会長。小、中学生の国語教育を経て、筆跡心理学の研究および教育に携わる。生命保険会社など多数の企業で筆跡心理学と筆跡鑑定の講師、および個人向けライフコンサルタントに従事する。

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