図形は手を動かすことが何より大切! 小学生の算数に専門家がアドバイス
算数にはいくつか単元があり、子どもにより、それぞれ得意・不得意がある。なかでもつまずきやすいのが「図形」。計算は得意なのに図形は苦手な子どもを持つ保護者の悩みに、平山入試研究所の小泉浩明氏がアドバイスする。
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【質問】
算数の図形問題が苦手なようです。そろばんを習っているので計算は得意なほうですが、 図形問題となると頭の中で想像して考えているうちに混乱してわからなくなってしまうようです。どのように勉強したらよいでしょうか?(小6男子の保護者)
【小泉氏のアドバイス】
図形問題では頭の中で想像するだけでなく、“手を使う”“手を動かす”ということが大切です。手を動かすとは、問題文にあって図にはない条件をすべて図にかき込む、点が移動する問題であれば移動したあとの様子を図にかいてみる、あるいは、立体の切断の問題だったら、切断面の様子を図にかき込んでみるというようなことです。
手を動かせば、新たな視点に立てます。図形問題を解く時は、問題文と図形を交互に見ながら解くということはないと思います。もし問題文の中に図にはかかれていない条件が残されていたらどうでしょう。条件不足で、問題が解けるわけはありません。条件を頭の中ではなく図形にかき込むことで、より解きやすい問題にしたといえるからです。図形以外でも規則性の問題、場合の数、数の性質などでは、手を動かすことが大切です。
手を動かすことは、解答解説にある図を写しとる練習から始めるとよいでしょう。やはり、自分で実際にかいてみて、しっかりかけるようになることが大切です。手を使って図をかき、あるいは数字をかき出すことで、次の展開がより鮮明に見えてくる経験を何回かすれば、手を動かすことの効力に納得して手間を惜しむことはなくなると思います。
出典:算数の図形問題が苦手で頭の中で考えているうちに混乱してしまう[中学受験] -ベネッセ教育情報サイト