中学受験目前、保護者はあえて「楽天的に構えて」と専門家

中学受験目前、保護者はあえて「楽天的に構えて」と専門家中学受験を目指す小学6年生にとって、模試や合格可能性判定テストのほとんどは、12月が最終回となり、いよいよ受験校の最終決定が迫られる時。私学教育研究の第一人者、森上教育研究所の森上展安氏に、この時期の保護者の心得と志望校最終決定のポイントを伺った。

 

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数値的には、第1志望校は合格確率が50%程度のところを目指してください。次に、過去問題を全教科解いて、合格者平均点に達しているか教科ごとにチェックします。全教科で平均に達していれば問題ありませんが、合格確率50%の場合、どこかの教科で合格者平均点をとれていないはずです。どの教科のどんな問題で点数を落としているかを分析し、それを1月までに克服できるか、または他の科目でカバーできるかどうかのめどを付けてください。

 

そのめどが立たない場合、第1志望校はかなりのチャレンジになります。第2志望校を本命として、きっちりと受験対策をする覚悟をしていただきたいと思います。第1志望校は基本的に変えなくてかまいませんが、第2志望校について本気で考える必要があるということです。

 

第2志望校を決める際は、必ず一度は子どもと一緒に見学に行ってください。自分らしさをのびのびと発揮でき、得意分野を伸ばしてくれそうなところ、という観点で選ぶのが一番です。「自分は〇〇が好きだからここを選んだ」と、子どもが胸を張って言えるような学校を見つけることが大切です。

 

受験直前になると、しだいに合格可能性の数字ばかりが気になってくるもの。しかし、その学校を受けにくる子どもたちの間に、学力の差はさほどないというのが現実です。この時期、「第1志望校以外考えられない」「それなのに結果がついてこない」といった保護者の焦りは、子どもを不安にさせるので禁物です。まずは保護者のかたが肩の力を抜いてみてください。冬の追い込みに向けて大切なのは、あえて「楽天的に構える」ことかもしれません。

 

出典:どうする? 第一志望校の最終決定[中学受験 6年生] -ベネッセ教育情報サイト

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