文章には「型」がある 覚えれば作文が上達、と専門家

文章には「型」がある 覚えれば作文が上達、と専門家文章を書くのが苦手、という大人は珍しくないが、まだ語彙(ごい)の少ない子どもであれば、なおさらそうかもしれない。「自分の意見をまとめて書くことが苦手で時間がかかる」という小5女子の保護者の悩みに、平山入試研究所の小泉浩明氏がアドバイスする。

 

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【質問】
記述問題の解答がうまくできません。作文や意見文など、文章を書くこと自体がそもそも苦手です。自分の意見をまとめて文章にするということができず、宿題も時間がかかってしまいます。 (相談者:小5女子の母)

 

【小泉氏のアドバイス】
記述問題、作文、意見文は書くべき内容が違いますが、いずれにしても「型」をマスターすることで少しずつ上手に書けるようになります。作文の構成(型)は、「起・承・転・結」あるいは「起・承・結」(または「はじめ・なか・おわり」)が一般的です。たとえば読書感想文では、「はじめ」……その本の簡単なあらすじ、「なか」……おもしろかった部分とその理由、「おわり」……その本を読んで得たもの、といったところでしょう。

 

一方、記述問題の答案の「型」は、「理由+相手+キーワード+文末」というのが一般的です。問題によって、「気持ちを問う問題」「理由を問う問題」「意味を問う問題」などがあります。たとえば、「気持ちを問う問題」の場合、文末は「~気持ち」、キーワードは登場人物の気持ち(たとえば「悲しい」)を心情表現などから推測します。さらに、誰に対して悲しいのか、なぜ悲しいのかなど部品を集めていきます。

 

意見文の構成は、問題提起・意見提示・展開・結論(あるいは問題提起・意見提示・結論)というのが一般的です。書き出しは「型」を決めておき、たとえば作文であればセリフで始めたり、エピソードで始めたりすると書きやすいと思います。意見文の場合は、Yes、Noではっきり答えられるような問題提起にすると書きやすいでしょう。

 

一番大切なことは、それらの型に沿って書かれたすぐれた文章を参考にして、実際に自分で文章を書いてみることです。この時、表現や構成をできるだけまねてみましょう。何回かこのような学びを行うことで「型」ができてきて、書けるようになってくると思います。

 

出典:記述問題の解答や、作文、意見文など、文章を書くのが苦手です[中学受験] -ベネッセ教育情報サイト

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