「ゲリラ豪雨」は正式用語? 中学受験で押さえたい最近の気象現象
猛暑や台風、竜巻やゲリラ豪雨など、毎年のように日本列島を過酷な気象が襲っている。こうした異常気象に対しては、国も新たな対策を講じており、これが時事問題として中学受験にもしばしば登場するようになった。昨今の気象に関する基礎知識をクイズで確認しながら、押さえておきたいポイントを紹介する。
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Q1. 2012年7月、気象庁予報部が発表した「全般気象情報 第4号」の中で使われた新しい表現は?
A.ゲリラ豪雨
B.集中豪雨
C.これまでに経験したことのないような大雨
正解は「C.これまでに経験したことのないような大雨」 です。
気象庁は従来、雨量や気圧配置などに関して詳しく説明していましたが、危険度がわかりにくいとの意見が出されました。そこで、重大な災害が差し迫っている場合にいっそうの警戒を呼びかけるため、短い見出し文のみで伝える気象情報の発表を始めました。
なお、Aの「ゲリラ豪雨」はテレビや新聞によく登場する言葉ですが、正式な気象用語ではありません。気象庁では、Bの「集中豪雨」という言葉を使っています。
Q2. 異常気象の影響として増加が指摘されている「深層崩壊」とは何のこと?
A.大規模な山崩れ
B.北極の氷の減少
C.海水面の上昇
正解は「A.大規模な山崩れ」 です。
深層崩壊とは、山の地表近くだけが崩れる通常の山崩れ(表層崩壊)とは異なり、奥深くの土壌までが崩れてしまう、大規模な山崩れのことです。雪どけや地震に加え、近年の異常気象がもたらす記録的な豪雨が大きな原因ではないかと考えられています。山々にある森林は土中にしっかりと根を張り、降雨によってもたらされた土の中の水分を吸い上げることなどから、山崩れを防ぐ機能があると考えられています。しかし、異常気象によって大量の雨が降り、深層崩壊をもたらすほどになると、こうした森林による防止機能は働かないと指摘されています。