2週間前からはじめたのになぜ成果が出ない? 集中力が発揮できる勉強法とは
成績にも大きく影響し、学習の大切な振り返りにもなる定期テスト。定期テストの勉強期間やテスト勉強に対する悩みについて、アンケート(※)を行いました。まずはその結果を見てみましょう。
多くの中高生が1、2週間前からテスト勉強を開始している
「学校の中間テスト(あるいは期末テスト)の際いつから勉強をはじめますか?」いう質問に対し、ほとんどの中高生・保護者が、「約2週間前」「約1週間前」と回答しています。単純に考えても、早い段階からテスト勉強をはじめたほうが焦らずに取り組めるので、内容が頭に定着し、1日の勉強量を無理に増やす必要もなくなります。そのためには、「2週間前あるいは1週間前といった比較的早い段階でテスト勉強をはじめるほうがいい」と多くの中高生が考え、実行しているようです。
どう集中力を保つべきか?多くの中高生が悩む問題
しかし、一方で次のようなアンケート結果があることにも注目してみましょう。
「子どもの勉強に対するやる気や集中力が続かない」と回答している保護者が圧倒的に多いことがわかります。長い期間をテスト勉強に当てている中高生が多くを占めるのに、その勉強期間に集中力を保つことができず、勉強時間を生かすことができていないと、多くの保護者が感じているようです。
連続して勉強し続けないよう心掛ける
では、せっかくのテスト勉強期間を実のあるものにするためには、どのようにすればいいのでしょうか。十分な集中力を持って勉強するために、テスト勉強の計画を立てる際には、
・ 勉強時間を短く区切る(自分のやりかたにより1時間、2時間など)
・ テスト勉強をしない時間もつくる
という、2つのことを実施してみましょう。勉強はするものの、長い時間連続して勉強し続けないようにするのです。
そのためには、やはり2、3日前にやっと手を付けることや、一夜漬けなどはやめ、1週間から2週間前には着手する必要があります。具体的には、1時間はゲームをする、好きなテレビ番組を見る、漫画を読むなど、勉強時間だけが連続しないようにする、あるいは、勉強時間を夜と早朝に分けるのもいいでしょう。
「テスト勉強中はゲーム・漫画禁止」は逆効果
「集中するために勉強に関係ないものは禁止!」と、ゲームや漫画、友達との外出などを禁止する。勉強に集中するにはこんな方法がいいように言われていた時代もあります。しかし、多くの中高生にとってこの方法は逆効果かもしれません。大人であっても、集中力を何時間も、ましてや何日も維持することは不可能です。
つまり、勉強時間の集中力を高めるためには、「勉強から離れる時間」をつくることも重要なのです。それも、ただの休憩よりは、気分転換ができるもの、疲れを忘れさせてくれるものなど、「体の休憩」よりは「脳の休憩」になるものがおすすめ。ですから、「寝る」のも脳のリラックスのためにはとても良いことです。土日であれば「お昼寝」をはさむ、テスト休み前で部活動がまだある日には「勉強前に30分だけ寝てしまう」などの方法も有効でしょう。
家族の理解も必要。行動して見せて、納得させよう
ご家族は「できるだけ長い間、ずっと勉強したほうがいい」と考えているかもしれません。まずは「自分のやりかたとして、2時間勉強したら1時間休憩すると決めている」など、宣言するのもひとつの方法です。勉強時間は減りますが、その方が集中でき、結果的には効率的に勉強できるのだと伝えます。この記事を読んでもらってもいいかもしれません。
もうひとつ大切なのは、この勉強の取り組み方をしっかり実施し、見てもらうことです。時間を決めて休憩を取り、勉強をし……と、計画的に動いている姿を見れば、必ず納得してもらえるはず。「あともう1時間…あともう少し…」と休憩をだらだらと伸ばしてしまえば、当然「勉強は?」と聞かれてしまいます。意思を持って行動していることを見せて、ご家族にも納得してもらいましょう。
以上はあくまでもみなさんへのご提案ですが、「自分がどれほどの時間集中できるか」「どんな勉強方法が自分に合うか」ということを考えるのは、今後の学習においても非常に重要なことです。今後、何度も経験する定期テスト。少しずつでも十分です、無理をしすぎずがんばれる方法を模索していきましょう。
【アンケートについて】
■調査地域:全国
■調査対象:中高生のお子さまをお持ちの保護者のかた
■調査期間:2015年3月2日~2015年3月16日
■調査手法:「Yahoo!クラウドソーシング」におけるWebアンケート
■有効回答数:1,971名