「行ってほしい大学などない!」マンガ家の母の発言に、ムスメは拍子抜け
受験生の長女を持つ、マンガ家のおぐらなおみ氏。雑談中「行かせたい大学ってないの?」と聞いてきたムスメに対し、「ない!」と即答。拍子抜けしたようなムスメを見て、母の胸の内にあるいちばんの願いと心境を語った。
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ハッと気付けばもう6月もすぐそこ! いつの間にやら感じる初夏の風……。
どおりでアイスが必要以上においしいはずだわ……とか、ぼんやり思っております。
しかしながら、ムスメも同時にぼんやりとアイスを食べているのはいかがなものか。
もうちょっと勉強に身を入れたほうがいいんじゃないの? とは思うものの、
このくらいの気分転換は、まあよしとしましょう。
そして、のんきに息抜きしつつの雑談タイムに、ちょっと印象に残る会話が出たりしました。
今回のテーマは、「親が行ってほしい大学」について、です。
ムスメが第1志望とする大学は、もちろんムスメ自身が決めたものではあるのですが、
まあなんとなく憧れの大学だから、とりあえず……的な気分で決めてしまった一面もあるようで。
改めてじっくり調べてみると、「世の中、大学っていっぱいあるなあ」と思ったらしい。
最近のムスメの机の上には、資料請求した大学案内がいっぱいです。
どこの大学も魅力的。素敵なキャンパスライフ!! 特に美大のパンフレットは編集もきれいで
「そうか……美術の道っていうのもあったのか……。」と、小さな後悔が浮かんだりしている様子。
私にも覚えがありますが、現在の自分に自信がなくなった時、新しい道を選べば
新しい(そしてもっとすばらしい)自分に出会えるような気分になるものです。
でも、紆余曲折を経て決めた第1志望なのですから、
今はもうそれを実現できるように努めたほうが、のちのちの後悔がないように思うのですけど……。
私自身がムスメに「行ってほしい大学」はありません。
(そりゃ、国公立に決まれば経済的にはありがたいですよ、本音を言えばね)
「なってほしい職業」も特になし。ありきたりの言葉ではありますが、
ムスメ自身が納得のいく大学(もしくは職業)を選んでくれればそれでよし、です。
それを聞いたムスメは、なんだかちょっと拍子抜けした表情でした。
もうちょっと「親がムスメに託す夢」みたいなものを、語ってもよかったのかも。
しかし私は「ムスメが本当にやりたいこと」を自分自身で考えてくれるのが一番の希望です。
そして楽しみ。
ついでに私自身、「本当になりたかった自分」が今の自分であるのか、考える機会でもあります。
しっかり考えたい。
とりあえず、アイスのおかわりを躊躇(ちゅうちょ)するような大人にはなりたくないよね!
(しかし、2本目は歯にしみるので、ちょっと後悔……)