子ども任せでいいの? 積極的に関わるべき? 保護者ができる併願大選びのサポート

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お子さまは、第1志望大をどの大学にするか、もう決めていらっしゃるでしょうか。
もし決まっていれば、次に考えなければいけないのが、併願大です。

勉強や学校生活で忙しいお子さまは、併願大までは意識が向いていないかもしれません。
しかし、併願大を適切に選ぶことで、お子さまが合格のチャンスを増やせるだけでなく、第1志望大への合格の可能性も高められます。

併願大は、最終的には高3の12月までに決めておきたいものですが、1月には共通テスト、2月には多くの私立大や国公立大の入試が始まります。
直前になって慌てないよう、なるべく早めに情報を集めて決めておくと心に余裕がもて、また、併願大の対策もしやすくなります。

そして、保護者のかたができる併願大選びの主なサポートとして、以下の3つが挙げられます。

・併願大の情報取集
・入試のスケジューリング
・費用管理

これらの具体的なサポート方法についてみていきましょう。

この記事のポイント

併願大の情報は、入試科目、配点、入試方式に注目!

「併願大の情報収集」について、まず、入試科目を調べましょう。

併願大の入試科目は、本命大とそろえるのが鉄則です。
入試科目がそろっていれば、併願大のためだけに勉強する科目がなくなり、本命大の受験勉強に専念できます。

また、各入試科目の配点と配点比率もチェックしましょう。
できれば2科目以上、お子さまの得意科目の配点や配点比率が高い大学・学部を併願すれば、高得点が狙え、合格の可能性が高まります。

さらに大切なのが入試方式や受験方法。
特に私立大の入試方式と受験方法はバラエティー豊かです。以下に主な例を示します。

「共通テスト利用型入試」
共通テストの得点結果を合否判定に用いる入試制度のこと。学部独自の試験も課す「併用方式」と共通テストのみで合否が決まる「単独方式」がある。

「全学部統一入試」
全学部・学科が同じ日に同じ問題を出題する私立大の入試方式。一度の試験で、同じ大学内の複数の学部・学科に出願できる。

「試験日自由選択制」
連続する試験日の中から、都合のよい日を自由に選べる入試方式。

「学外試験会場」
多くの私立大や一部の国公立大で、全国の主要都市に複数の学外試験会場を設置。近場で受験できる方式。

「学内併願」
同じ大学の異なる学部・学科を併願する、または同じ大学の同一学部・学科を異なる入試方式で複数回受験する方法のこと。

たとえば、「とにかく◯◯大学に行きたい!」という場合は、「全学部統一入試」を利用すると、同じ大学の異なる学部・学科に複数出願できるので、合格の可能性が高まります。

国公立大が第1志望大の場合は、「共通テスト利用型入試」を利用することで、国公立大の対策が、そのまま併願大対策になります。

「試験日自由選択制」は、試験日を選べるので受験スケジュールが組みやすく、便利です。

このように入試方式をうまく組み合わせて受験することで、合格のチャンスを増やすことができます。

第1志望大に合格するための入試のスケジュールを考える

次に取り上げるのは、「入試のスケジュール」のサポートです。

入試のスケジュールを組むうえで忘れてはならないのは「第1志望大でお子さまの実力を発揮できる」ことです。

合格のチャンスを増やすため、ついたくさんの大学を受験したくなりますが、あまりに詰め込みすぎると、お子さまが疲れてしまい、本命大の入試で実力を発揮できない、というケースも。

そのため、受験する大学の数は、多くて4〜5校程度が一般的です。 この4〜5校は、

・自分の偏差値より3〜5高い「挑戦校」
・偏差値±2程度の「実力相応校」
・自分の偏差値より3〜5低い「安全校」

の3つを、バランスよく組み合わせて設定することで、安心感も満足感も高められます。

そして、入試日はなるべく連続しないように、連続してしまう場合でも最大3日まで、を目安にしてください。
遠方からの受験の場合、短期間に集中してしまうこともあるでしょう。そうした場合でも、できれば中1日は、お休みできるようにスケジュールを組めるとよいですね。
そのほか、「共通テスト利用型入試」や遠方の大学を地元で受験できる「学外試験会場」も活用すれば、お子さまの負担を軽減できるので、検討してみると良いでしょう。

費用面は保護者が全面サポート。さまざまな工夫で出費を抑える

最後に「費用管理」についてです。費用の管理は全面的に保護者の方が行うことになりますが、「できるだけ費用を抑えたい」—それが多くの保護者の方の率直な心情ではないでしょうか。

まず、併願大の入学手続き締切日をチェックしてください。第1志望大の合格発表前に、併願大の入学手続き締切日がある場合は、併願大への入学金を納める必要があります。
納めた入学金は全額、または一部が戻ってこないため、大きな出費となります。

そのため、併願大の入学手続き締切日が、第1志望大の合格発表の後になるようにスケジュールを組めればベターです。
ただ、お子さまの気持ちも大切ですので、うまく折り合いをつける必要があります。

その他、出費を抑える方法として、複数学部の出願やWeb出願で受験料を割り引く大学もあるので、大学のWebサイトなどで調べてみましょう。

また、受験のための宿泊費や交通費の負担もあります。各大学生協の受験生応援宿泊パックや、旅行会社が受験生のためのお得なプランを販売していることもあります。
受験直前になると売り切れることもあるので、早めに確認して仮でも良いので予約しておくといいですね。ただし、キャンセル料にはご注意ください。

お子さまには難しいところを手助けして、より良い併願大選びを

併願大選びは第1志望大選びと違い、つい後回しにしてしまいがちですが、受験戦略を考える上で欠かせません。

ただ、検討しなければならない要素が多く、忙しいお子さまにとって、併願大選びは大変なことでもあります。

保護者の方がお子さまの手が届かない部分を補ってあげることで、併願大選びはきっとうまくいくはず。

ここでご紹介した内容を参考に、ぜひ、お子さまの併願大選びをサポートしてみてください。

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