2014年度高校入試の傾向は○○志向だった? 首都圏の志願者数から読み解く

2014年度高校入試の傾向は○○志向だった? 首都圏の志願者数から読み解く首都圏の2014年の高校入試に焦点をあて、その傾向を探ってみよう。安田教育総合研究所の安田 理氏は、志願者数からある志向が見いだせると言う。東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県を例に、詳しく解説していただいた。

 

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首都圏1都3県のうち、2014年度入試で志願者数が多かった学校のベスト10を見てみましょう。
2014年度入試における、首都圏(1都3県)公立高校の志願者ベスト10

神奈川県と埼玉県は入試が一本化されて1回になっています。また、東京都は普通科の場合は推薦入試の定員が20%以下のため、一般入試の数字を取り上げました。千葉県は普通科の前期選抜の定員は30~60%ですが、ほとんどの高校が上限の60%を前期選抜でとっているため、枠の大きい前期選抜で見ています。

 

ベスト10に入ったのはどのような高校なのでしょうか。

 

東京都は、「進学指導重点校」日比谷、戸山、西、国立の4校、「進学指導特別推進校」が新宿、駒場の2校、「進学指導推進校」が三田、豊多摩、北園が3校と、なんと文京をのぞく9校が何らかの指定を受けている学校です。
神奈川県は横浜翠嵐、湘南、川和、厚木の4校が「学力向上進学重点校」。千葉県は千葉東、県立船橋、東葛飾の3校が「進学指導重点校」です。中高一貫校なので「進学指導重点校」の指定には入っていませんが、県立千葉は公立のトップ校です。埼玉県は、浦和西、県立川越、春日部、浦和第一女子、県立浦和、川越女子の6校が「進学指導重点推進校」となっています。

 

つまり、2014年度入試では各都県とも非常に上位校志向が強かったことがうかがえます。理由としては、大学生の就職活動に関して、難関大学と中堅大学とでは企業側の学生の扱いに大きな差があり、それを知った保護者の意向が大きく働いているから、と考えられます。我が子を難関大学に進ませたいと願う保護者が、そうした大学への合格実績が高い高校を選んでいるということです。

 

出典:高校入試、受験生・保護者は上位校志向[高校受験] -ベネッセ教育情報サイト

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