入試相談の前とあと 第3回 引き続き学力アップに努める[高校合格言コラム]
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引き続き学力アップに努める
前回は、推薦入試に出願可能になった場合の注意点などについてお伝えしました。今回は、推薦入試で合格のめどが立った場合についてお話しします。
これまで述べたように、都道府県によっては12月中に「推薦入試」の合格のめどが立つケースがあります。これはこれで保護者としてもひと安心でしょうが、気を付けていただきたいことが3つあります。
●受験に絶対はない 先に述べたように、試験当日の適性検査の結果で合否が決まる学校を除けば、多くの学校の推薦入試では「出願=ほぼ合格」となります。が、毎年決まって不合格者も出ます。先のような面接での言動、浮かれていて試験当日の態度が悪いといったことが主な原因です。
ですから、まず保護者のかたが安心しきることがないようにしてください。そのうえで、お子さまには「〇〇高校では試験当日の態度が悪く、不合格になった人もいたそうよ」といったことを話してください。
●友達のサポートに回る
一般入試をめざす多くの受験生はまだこれから受験を控えているわけです。むしろこれからますます緊張状態に入ります。そうした時に、めどが立った友達同士で遊びに行く話をしたり、授業も上の空になったりしたら、一般入試をめざす友達の集中力を阻害し、勉強の妨げになります。
これから受験に向かう友達の邪魔になるようなことは絶対しないよう、お子さまにお話ししてください。むしろ仲のいい友達の調べものやサブノート作り、休み時間に一問一答の相手役などをすれば、お子さまにとっても勉強になります。「お友達の役に立つことをしてみたら」とアドバイスされてはどうでしょう。
●家での勉強時間、これまでの2分の1は守る
これまでのように3時間、4時間集中して勉強するということは本人のモチベーションの点からも現実的には無理でしょう。が、家でも半分くらいにあたる2時間程度は必ず勉強するクセはなくさないようにしてください。勉強は、中学の教科書の復習でも、通信教育のやり残しているものでも何でもいいのです。頭と体に勉強のクセをしっかり染み込ませることが肝心です。高校によっては、推薦入試の合格者に課題を出すのも、勉強の習慣を喪失してほしくないからです。
今ほとんどの中学生が、中学校3年間で集中して必死に勉強するのは12月から入試本番までの3か月間くらいです。ですからこの間に、一般入試に向けてがんばり続けている生徒と、勉強の気が抜けた生徒とでは、高校入学後に大きな学力差が生まれてしまいます。そして高校の勉強のスタート時に自信を失うと、それが高校の3年間ずっと尾を引きます。
解放感に浸るのは3日間くらいにして、高校入学までにいま一度中学校の勉強のおさらい、苦手教科を克服する計画を立てさせ、実行させましょう。保護者のかたとしても心中では安堵(あんど)しているでしょうが、それは表には出さず、お子さまが勉強し続ける環境をつくってあげてください。
次回は、この冬休みにしておくべきことについてお話しします。
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