通知表と志望校の推薦基準で決める、私立高校入試3つのパターン
高校受験を控えた子どものいるご家庭では、そろそろ志望校の選定などに意識が向く時期である。安田教育研究所の安田理氏に、私立高校受験について今の時期に知っておきたいことを伺った。
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私立高校の受験には、大きく分けて次の3つの受験の仕方があります。
1.単願推薦
・その高校を第1志望とする人が対象
・合格した場合は必ずその高校に入学。他の高校と併願はできない
・推薦基準は他の入試スタイルに比べ最も低く設定される
・不合格になった場合には、一般入試を受ける時に優遇措置のある学校が多い
2.併願推薦
・公立や他の私立を第1志望とする人が対象
・合格発表後の入学手続きを、公立や他の私立の結果が出るまで待つ高校が多い
・そのため例年受験者はとても多くなる
・推薦基準は単願推薦より高く設定される
3.一般入試
・おもに、試験当日の筆記試験の結果で合否が決まる入試スタイル
・この入試スタイルのみの高校は難関校といわれる。たいていの高校は3つともあり
・複数の試験日を設けている高校が多い
・都道府県によっては、一般入試であっても、12月の入試相談で合格の可能性が話し合われるところもある。この場合、純然たる一般入試は「オープン入試」と呼んだりしている
学力が高ければ一般入試のみの受験も可能でしょう。しかし、実際は
●第1志望の学校の推薦基準をクリアできそうだから単願受験
●第1志望は公立で、私立は併願受験
●内申点が悪く、志望校の推薦基準には到達しそうにないから、一般入試に向けてがんばる
といったパターンでの受験が多いようです。
今のうちに、3学期制なら1学期の通知表、2学期制なら前期の通知表と、志望校の推薦基準(前年度のものでOK)とを比較対照して、どの入試スタイルが可能か、話し合っておくことをおすすめします。