「ピア効果」は家庭でも期待できる? その場合の条件とは?
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「ピア効果」とは能力と意識・意欲の高い人が集まる場に生じる、互いを高め合う効果をいう。ピア効果は家庭でも期待できるのだろうか? 森上教育研究所の森上展安氏にその可能性を伺った。
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子どもが複数いる家庭では、兄・姉の学力と意識・意欲が高ければ「ピア効果」が働くことが考えられます。下の子は、上の子を見て育つものです。遊びたい気持ちをおさえて勉強させる必要もなく、本人が受験勉強をするのは当たり前だと思うのです。
保護者が、日常的に学習や読書をする姿を子どもに見せているご家庭では、子どもも学習や読書を苦にすることもなく、家庭文化として勉強する姿勢が身に付くという話をよく聞きます。読書が苦にならない保護者はチャレンジしてみてください。読書している姿を子どもに見せることで「ピア効果」が期待できます。ただし、3日坊主の読書は「ピア効果」どころか逆効果。少なくとも子どもの受験期間中は継続する覚悟が必要です。
日常的に学習や読書をすることが難しいとしても、保護者の仕事や家事における意識・意欲が高ければ、子どもへの「ピア効果」が期待できます。学習における「意識」とは、志望校や学習目標などを持って勉強することです。保護者も、仕事や家事を目的や目標を持って行うとよいでしょう。学習における「意欲」は、主体性を持って一生懸命に勉強することですが、仕事や家事でも同様です。
子どもに学習の「意識・意欲」を強要しても「ピア効果」は生じません。子どもは親の背中を見て育ちます。保護者も、意識・意欲を持って、仕事や家事に努力して取り組んでいることが望ましいといえます。意識・意欲を持って行動する重要性に、子どもが自分で気が付いた時にこそ「ピア効果」は生まれるのです。
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