受け身はNG! 仕事にも影響する高校時代の勉強姿勢

高校での勉強はインプットに注力される傾向が強い。しかし、それでは大学入学後に苦労することがわかってきた。そのため、アウトプットにも力を入れはじめ、総合的に生徒を育てるための授業へと変える取り組みが進みつつある。高校での教育事情に詳しい安田教育研究所の安田理氏に、お話を伺った。 

 

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多くの高校では、生徒にたくさんのことを教え、情報を「インプット」することに、大半の労力・時間を使っています。生徒は、用意された学習システムに沿って勉強すればいいだけになっているのです。

 

しかし、「教えてもらうことが勉強」と思っている受け身の生徒は、卒業してからつまずきます。何を勉強すべきかがわからず、課題の設定やグループワークができないため、大学での勉強についていけないのです。こうした生徒が、最近は増えているようです。

 

そこで、高校では「プロセス」や「アウトプット」にも力を入れ始めました。「ノートの取り方、リポート・作文の書き方を学ぶ」「双方向のやりとり」「取材に出かける探求学習」などの授業です。プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力を育てることにもつながっています。

 

勉強のほかにも、学校行事を運営させる、他校生・学校外の大人・外国の人と接触する機会を設ける、多様な能力を評価するなど、大学卒業後に社会人生活も視野に入れ、「総合的に」育てようとしている学校が増えつつあります。

 

バランスのよい生徒を育てようとする姿勢があるかどうか、という点も受験校選択の着眼点になるでしょう。

 

出典:学校を見る視点[高校受験] -ベネッセ教育情報サイト

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