片道2時間以上の遠距離通学 子どもが「行きたい学校」ならOK
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通学時間が片道2時間以上かかる学校への受験を希望する我が子に、とまどう保護者。遠い学校に通うことは、実際に可能なのか? 森上教育研究所の森上展安氏が、遠距離通学についての保護者からの質問に答えた。
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【質問】
田舎に住んでいます。交通手段は電車のみで、1時間に1~2本です。子どもがどうしてもこの学校に行きたいと決めたところは遠く、通学時間が片道2時間以上かかります。本人は「時間がかかっても、がんばって通う」と言っています。親もできる限りサポートしますが、通学するのは子ども自身なので大丈夫か心配です。
【森上氏のアドバイス】
首都圏の私立中高一貫校105校を対象に、生徒の生活に支障がない限度として考えられる通学時間(限度通学時間)を調査しました。その結果、110~129分が31%、130分以上が19%と、半数の学校は120分以上の通学時間でも支障はないと回答しています。特に、入試難易度ランクの高い学校にその傾向が高く、学校の教育内容が高ければ、通学時間を犠牲にしても良いと考える受験生・保護者が多いことがわかります。
また、「遠くから通ってくる生徒は、人格・成績とも良い場合が多い」と考える先生も多いようです。「毎日、長時間電車に乗ってその時間を勉強に使うことで、電車の中でコンスタントに勉強ができる。電車の中は、周りに人が大勢いるにもかかわらず集中できるので、勉強するには最適な環境と言える」のだそうです。
このように、一見デメリットと思われることがメリットとなるのは、子どもが行きたい学校だからです。そうでなければ、「欠席」「不登校」などのデメリットのほうが多くなるでしょう。相談内容の中の「子どもがどうしてもこの学校に行きたい」というのが、キーポイントです。子どもが行きたい学校ならば、遠距離通学は、むしろメリットとなるのではないでしょうか。
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