「まったくと言ってよいほど漢字が書けない」小4男子に苦悩する母
漢字が苦手な小4男子の母親からの悩みに、平山入試研究所の小泉浩明氏が漢字の勉強法をアドバイスする。
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【質問】
漢字が苦手です。範囲が決まっているテストではそれなりに書けて点数も取れます。範囲の決まっていない模試になると、まったくと言ってよいほど漢字が書けません。読みも同様ですが、読解力はあるので、特別な読み方以外は読めているようです。(小4男子の母親)
【小泉氏からのアドバイス】
漢字の勉強方法に問題があると思います。テストの直前に試験範囲の漢字を必死で覚える勉強方法でも、ある程度の点数をあげることはできます。しかし、そうして得られた記憶はいわゆる「短期記憶」で、すぐきれいさっぱり忘れてしまいます。試験勉強では、一度覚えたらなかなか忘れない「長期記憶」にまで記憶の質を高める必要があります。「短期記憶」を「長期記憶」にするには、「理解して覚える」「反復する」「五感を使う」といった勉強方法が有効です。
●「理解して覚える」
丸暗記ではなく、意味付けをして覚える方法です。漢字の成り立ちから覚えるのも一つの方法です。
●「反復する」
重要なことを忘れないためには、完全に忘れる前に重ねて覚えればよいのです。漢字の練習帳を1冊決めて、寝る前に一定の範囲を10分ほどで暗記し、翌朝確認。忘れてしまった漢字は、その場で覚え直します。その日の夜、寝る前にまた新しい漢字を暗記して……と、これを毎日繰り返すのです。
●「五感を使う」
覚える時に「声に出して読み、それを耳で聞く」「手で書いて、それを目で見る」ようにします。
漢字は、積み重ねた努力がダイレクトに報われる学習分野です。やればできるという自信をつけるためにも、すぐに漢字の学習を始めるとよいでしょう。
出典:範囲の決まっていない模試になると、まったくと言ってよいほど漢字が書けません[中学受験] -ベネッセ教育情報サイト