変な書き順で漢字を書きます[中学受験]
平山入試研究所の小泉浩明さんが、中学受験・志望校合格を目指す親子にアドバイスする実践的なコーナーです。保護者のかたから寄せられた疑問に小泉さんが回答します。
質問者
小6女子のお母様質問
変な書き順で漢字を書きます。直したいのですがなかなか直りません。良い方法はありませんか?小泉先生のアドバイス
6年生の時点で直すことは難しいでしょう。
正しい書き順(筆順)で漢字を書けない子どもは少なくありません。学校で新しい漢字を習う前に自分で適当に覚えてしまうとか、書き順がしっかり定着する前に次の字を学ぶなど、原因はいろいろあると思います。書き順が正しくないと何が困るのかと言えば、字の形がおかしくなることでしょう。つまり、ヘタクソな字しか書けなくなるのです。
しかし字が下手でも、学生時代はそんなに困ることはないかもしれません。読めないほどの字は論外ですが、ある程度ていねいに書けば、ほとんどの生徒が読める字は書けるでしょう。試験では誤字脱字がなければ、字の上手・下手で減点はしませんから、試験やレポートで困ることはまずありません。困ることがなければ面倒くさいので、正しい書き順を学ぼうという気持ちにもなれないでしょう。
それではいつ困るのでしょうか? まず考えられるのが、就職の時です。今どきの就職であれば、エントリーシートを自筆で書く時でしょうか。ご存じのように、エントリーシートの提出は就職活動の最初の関門であり、この時点で何人もの学生が落とされます。しっかりとした字を書けるかどうかでもその人の印象が随分違ってきますから、字の上手・下手は気になるところです。そして社会に出てからも、しっかりした字を書かないと本人も恥ずかしいし、やはり印象も悪くなります。
ワープロの普及により、昔に比べて字を書く機会はかなり減りました。しかしそれだからこそ、字を書くときにしっかりとした美しい字を書ける人は良い印象を持たれると思います。
それでは「いつ」「どのように」して直したら良いでしょうか。お子さまは現在6年生ということですが、6年生の時点で直すことは難しいでしょう。6年生と言えば、既に受験態勢に突入しているでしょうし、試験を受けている時は、国語でも算数でもそれこそ機関銃のような速さで文字を書かなければなりません。とても習いたての書き順に注意して、文字を書いている時間はありません。
小学校で書き順をしっかり勉強できるのは、せいぜい4年生までです。この時期までにしっかりとした書き順の基礎を学んでおくと、6年生になって学ぶ漢字の書き順も苦労せずに身に付きます。
しかしもしその時期を逃してしまったら、お子さまが書き順を習得するには次のチャンスを待つしかありません。そして次の機会はいつかと言えば、おそらく中学1年生から高校1年生まで(高校受験をしない場合)か、あるいは大学に入ってからでしょうか。
学ぶ方法としては、書道でもペン習字でも良いと思います。中学校の国語の授業では少なくとも既習の漢字の書き順は勉強しないでしょうから、通信教育などを使って自分で勉強することになると思います。その時は、「就職のため」とか「きれいな字で手紙を書くため」など、しっかりとした動機付けを持つ必要があると思います。なぜなら、大学に入るとワープロを使う機会がますます増え、字を手で書く機会が減少するからです。
このように考えていくと、書き順を学ぶチャンスは限られており、その時にいい加減にやっていると、学び直すのはかなり苦労しそうです。しかしヘタクソな字は就職や社会に出てから不利だったり、恥ずかしい思いをしたりしますから、小学生の低学年から中学年にかけてしっかり学習させることは非常に大切なことだと思います。
正しい書き順(筆順)で漢字を書けない子どもは少なくありません。学校で新しい漢字を習う前に自分で適当に覚えてしまうとか、書き順がしっかり定着する前に次の字を学ぶなど、原因はいろいろあると思います。書き順が正しくないと何が困るのかと言えば、字の形がおかしくなることでしょう。つまり、ヘタクソな字しか書けなくなるのです。
しかし字が下手でも、学生時代はそんなに困ることはないかもしれません。読めないほどの字は論外ですが、ある程度ていねいに書けば、ほとんどの生徒が読める字は書けるでしょう。試験では誤字脱字がなければ、字の上手・下手で減点はしませんから、試験やレポートで困ることはまずありません。困ることがなければ面倒くさいので、正しい書き順を学ぼうという気持ちにもなれないでしょう。
それではいつ困るのでしょうか? まず考えられるのが、就職の時です。今どきの就職であれば、エントリーシートを自筆で書く時でしょうか。ご存じのように、エントリーシートの提出は就職活動の最初の関門であり、この時点で何人もの学生が落とされます。しっかりとした字を書けるかどうかでもその人の印象が随分違ってきますから、字の上手・下手は気になるところです。そして社会に出てからも、しっかりした字を書かないと本人も恥ずかしいし、やはり印象も悪くなります。
ワープロの普及により、昔に比べて字を書く機会はかなり減りました。しかしそれだからこそ、字を書くときにしっかりとした美しい字を書ける人は良い印象を持たれると思います。
それでは「いつ」「どのように」して直したら良いでしょうか。お子さまは現在6年生ということですが、6年生の時点で直すことは難しいでしょう。6年生と言えば、既に受験態勢に突入しているでしょうし、試験を受けている時は、国語でも算数でもそれこそ機関銃のような速さで文字を書かなければなりません。とても習いたての書き順に注意して、文字を書いている時間はありません。
小学校で書き順をしっかり勉強できるのは、せいぜい4年生までです。この時期までにしっかりとした書き順の基礎を学んでおくと、6年生になって学ぶ漢字の書き順も苦労せずに身に付きます。
しかしもしその時期を逃してしまったら、お子さまが書き順を習得するには次のチャンスを待つしかありません。そして次の機会はいつかと言えば、おそらく中学1年生から高校1年生まで(高校受験をしない場合)か、あるいは大学に入ってからでしょうか。
学ぶ方法としては、書道でもペン習字でも良いと思います。中学校の国語の授業では少なくとも既習の漢字の書き順は勉強しないでしょうから、通信教育などを使って自分で勉強することになると思います。その時は、「就職のため」とか「きれいな字で手紙を書くため」など、しっかりとした動機付けを持つ必要があると思います。なぜなら、大学に入るとワープロを使う機会がますます増え、字を手で書く機会が減少するからです。
このように考えていくと、書き順を学ぶチャンスは限られており、その時にいい加減にやっていると、学び直すのはかなり苦労しそうです。しかしヘタクソな字は就職や社会に出てから不利だったり、恥ずかしい思いをしたりしますから、小学生の低学年から中学年にかけてしっかり学習させることは非常に大切なことだと思います。