東大研究室発 地震国日本で、木造建築の研究者として自覚する責任
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大学や学部をどのように選び、何を学べば将来に生かせるのか。そのヒントを求めてさまざまな大学の研究室を訪ねるシリーズ。今回は、日本の伝統的木造建築の耐震性などを研究する東京大学の藤田香織准教授の研究室を訪ね、研究者が社会のために果たすべき責任の重さや、高校生までに何をすべきかを伺った。
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1995年の阪神淡路大震災の際、大学院生だったわたしは現地に調査にかけつけました。そこで突き付けられたのは、亡くなったかたの大多数は木造住宅の倒壊によるものという、ショッキングな事実でした。お寺と住宅とは、使う材料も構造も、造り方も違いますが、木材であることに変わりはありません。木造建築の研究者である自分に課せられた責任の重さを痛感しました。
地震国である日本では、建築の研究者は耐震と無縁ではいられません。日本の木造建築の美しさにひかれこの研究を始めましたが、阪神淡路大震災での経験を機に、そのことを改めて思い知り、耐震性の研究にもよりいっそう力を入れるようになりました。
できれば高校生のうちからやってほしいことは、興味を持っていることについて、行動すること。外に出て、実物を見たり、聞いたり、触ったりする経験をすることはとても大切です。学部の授業でも、学生たち自身が職人になって、手を動かして作ってみる経験をしてもらう課題があります。こうした経験は、書物を読んでいるだけではできません。
また、どんな分野でも「極めた」人と接すると、大きな刺激や力をもらえます。人はどうしても、自分の属している世界や、興味のある分野にとどまりがちです。保護者のかたは、ご自分が「すごい」と思う人に出会ったら、お子さんにもその人に接する機会をぜひつくってあげてください。面と向かって話すのではなく、横で話を聞いていれば十分です。それがきっと、何かの形で子どもの将来に生かされると思います。
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