各分野の分析[2012年度入試で何が問われたか<社会> 首都圏119校の問題を徹底分析 第2回]

 首都圏を中心に国・私立中学校のべ119校の2012年度社会科入試問題を徹底分析。その傾向と対策について文教大学専任講師の早川明夫先生にお話しいただきました。

※以下は、2012年4月に開催された森上教育研究所主催「わが子が伸びる親の『技』研究会」セミナーでの早川先生の講演を抄録したものです。

※分析対象は首都圏の主な国・私立中学校と、首都圏以外では、ラ・サール中学校(鹿児島県)、海陽中学校(愛知県)、神戸女学院中学校(兵庫県)など20校です。公立中高一貫校は除き、複数回入試を実施した学校は、それぞれ1校分として計算してあります。



2012年度入試問題を振り返る

●各分野の分析
 各分野で、特に出題が多かった内容を以下に挙げます。ここからも時事に関連した問題が多かったことがわかります。
(1) 地理分野

1)東日本大震災関連
2)福島原発事故
3)世界遺産:小笠原諸島(東京都)、平泉(岩手県) 
  世界記憶遺産:山本作兵衛の筑豊炭坑の記録画
4)都道府県や地方別の総合問題
5)地形図
6)貿易、円高、欧州危機
7)世界地理:アラブの春、南スーダンの誕生、タイの洪水


(2) 歴史分野

1)衣食住(とりわけ「住(建物、建築物)」)に関する出題
2)外交史:日中・日朝関係史、沖縄の歴史、戦後史
3)絵画、写真、資料の読み取り
4)出来事を時代順に並び替える問題


(3) 公民分野

1)財政と社会保障:税収と国債など歳入の割合、消費税、所得税、法人税など税の種類や社会保障の内容
2)司法:裁判員制度、検察審査会、えん罪、取り調べの可視化、基本的人権
3)国際連合


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