「円高」による、日本の貿易や私たちの暮らしへの影響について考える

「円高」による、日本の貿易や私たちの暮らしへの影響について考える

親子でやってみよう

興味のある事柄に関連させて、為替レートを計算してみよう


円高や円安については、「1ドル=××円」の「××」の数値が小さくなると円の価値が上がって円高になり、大きくなると円の価値が下がって円安になる、と理解することが大切です。しかし、ニュースなどを通じて目や耳にする機会が多いとはいえ、小学生のうちは普段の生活の中で円高や円安を実感するのは簡単ではありません。



※実際の輸出入の際には製品に税金(関税)がかけられるため、それが製品の値段に加わる場合もあります。

そこで、お子さまの興味のあることと結び付けて、実際に為替レートで計算してみてはいかがでしょうか。たとえば、日本にもアメリカにも店舗があるファストフード店の商品の値段や、野球が好きなお子さまならアメリカのメジャーリーグで活躍する日本人選手の年俸を調べて、「1ドル=100円」の時と「1ドル=80円」の時とでどのような違いが生まれるかを比べてみるのです。

数字で具体的に比べてみることで、円高や円安がどのように影響するのかを実感できれば、ニュースなどで円高・円安について耳にした時などに、興味や理解を深めていくことができるでしょう。

また、「クイズde基礎知識」Q3では、一般に円高になると日本では「輸出には不利に、輸入には有利にはたらく」ということを学びました。ただし、円高の影響の大きさは、かかわっている立場やその時の状況などによって変わってきます。そこで、さまざまな立場や状況で、具体的にどのような影響がありそうかを考えてみましょう。

たとえば……
輸出する製品を製造する会社の利益は? その製品の工場で働く人への影響は? 震災復興に影響はある? 景気への影響は? 私たち消費者の生活への影響は? このまま円高が続いたら? ……など、気になったことから調べたり考えたりすることは、さまざまな視点・立場で考える力につながります。ぜひご家族で一緒に取り組んでください。



もっと知りたい

円高や世界の経済について学べる本/貿易をとおして円高を理解できるサイト


Webサイト
『はじめまして! 10歳からの経済学 (1) もしもお金がなかったら』『円高円安でわかる世界のお金の大原則』『JFTCキッズサイト』
『はじめまして! 10歳からの経済学 (1) もしもお金がなかったら』
(ゆまに書房/泉美智子(文)、サトウナオミ(絵)/2,940円=税込)
『円高円安でわかる世界のお金の大原則』
(翔泳社/岩元沙弓(著)/1,575円=税込)
『JFTCキッズサイト』
http://www.jftc.or.jp/kids/index.html
「もしも~だったら」というシミュレーションの物語をとおして、経済の基本を学べるシリーズの第1巻。第4章では、「もしも世界のお金が円だけだったら」という設定で、国際通貨や貿易・為替について理解できます。円高で日本企業が困るのはどうしてなのか。為替レートの動きや現在・過去に起きたことを検証しながら、世界のお金の流れの中での円高の影響などについて詳しく解説する本。小学生が一人で読むのは難しいですが、保護者のかたと一緒に読みながら円高についての理解を深められます。社団法人日本貿易会による子ども向けサイト。日本の貿易と企業の活動について、クイズなども交えてわかりやすく紹介。「日本貿易の現状と課題」コーナーの「日本の主な輸出入品」のページでは、円高が輸出入品に与える影響について解説しています。

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