入試ひと月前・1週間前[入試本番までの過ごし方 高校入試]

都道府県によって入試日程が異なるので、ぴったりタイミングの合った原稿は書きにくいのですが、年が明けたので、いよいよ入試本番を意識した話をしましょう。「直前」とひと口にいっても、人によって本番までの日数は大きく異なることと思います。
そこで、ひと月前、1週間前、直前、当日と分けてお話ししていくことにします。


ひと月前からの過ごし方

「早寝、早起き、朝ごはん」こそ、合格への基礎力


受験生だからといって、昔のように夜遅くまで勉強する人は少なくなっていると思います。勉強時間をトータルで計ってみると、週に何度か徹夜した時よりも、毎日コンスタントに数時間勉強したほうが多くなります。
ですから、就寝時間、起床時間、食事時間、風呂等の時間をきちんと守り、毎日一定のリズムで勉強するようにしてください。保護者のかたには、食事、風呂等の時間を一定にし、お子さまが規則的に勉強できる環境を整えていただきたいのです。
勉強というと、夕食後の20時、21時くらいから始めるという人が多いと思いますが、本番がすぐそこに迫っているのですから、ちょっとした時間も有効に活用しましょう。つまり、朝食前、夕食前にも必ず机に向かうようにするのです。長時間とれなくても、計算ドリル、漢字練習、英単語・連語を10分ずつやるだけでも頭の回転がよくなり、本番でつまらないミスをしなくなります。


制限時間を設けての勉強が基本


ひと月前まできたら、夕食後の勉強は本番を意識しながらやりましょう。普段の勉強と入試とのいちばんの違いは、入試には「制限時間」があること。試験時間が50分の学校の問題を解くのに60分かかっていてはダメなのです。普段の勉強は時間を意識しないでやってきたかもしれませんが、この時期からやって欲しいことは、問題量と制限時間の感覚を身に付けることです。50分の学校の問題を45分で解く、60分の学校の問題を50分で解く練習をし、どのくらいのスピードで長文を読めばいいのか、1問あたりどのくらい時間をかけられるのか、感覚で身につけることが大切です。
「時間切れで手をつけなかった問題が残った」では泣くに泣けません。そんなことがないように制限時間を意識した勉強を心がけてください。


私立高校入試も強い意志を持って受験する


公立高校を第一志望として、私立高校は「押さえ」というケースも多いと思います。ただ、本人も保護者のかたもそうした意識で受験すると、これが案外盲点になります。「押さえ」ということで、どうしても準備、対策を公立高校ほど熱心には取り組まないからです。
公立高校の「過去問」を何年分もやっていながら、私立高校の「過去問」は一度もやらずに受験する生徒がいます。いくら安全校といわれていても、これは危険です。
また合格者の人数が多いから案外易しいのではと、高い偏差値の学校にチャレンジ受験するケースも多いのですが、上位校は広域から高学力の生徒が大勢受験します。ですから、合格者が多いからといって決して易しいわけではありません。
要するに、私立高校を受験する時も、「必ず合格する」「万が一の場合は通うつもりがある」といった強い意志を持って受けないと危険だということです。


プロフィール


安田理

大手出版社で雑誌の編集長を務めた後、受験情報誌・教育書籍の企画・編集にあたる。教育情報プロジェクトを主宰、幅広く教育に関する調査・分析を行う。2002年、安田教育研究所を設立。講演・執筆・情報発信、セミナーの開催、コンサルティングなど幅広く活躍中。
安田教育研究所(http://www.yasudaken.com/)

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