この夏をどう過ごすか 第3回

合同説明会の参加の仕方

夏には、大規模な合同説明会(相談会)が開かれますので、この機会に保護者のかたも足を運んでみましょう。
合同説明会にはいろいろなタイプがあります。その都道府県の私学協会主催でほとんどの私立中学・高校が参加する説明会以外にも、いろいろな学校の組み合わせで、たくさんの合同相談会が開かれるようになっています。公立高校だけ、公立・私立高校合同の大規模なものから、特定地域の学校が集まって開かれるエリア別、5校程度のこぢんまりしたもの、塾団体・大手塾や出版社が主催するものまで、いろいろなタイプがあります。
合同説明会は、一度にたくさんの学校の情報を集められるだけでなく、同じ時間、同じ場所で各校の先生と接するのですから、比較検討しやすいというメリットがあります。既に第一志望校が決まっていても、併願する学校を探す必要がありますから、都合がつくようなら極力いろいろな会に参加したいものです。


受験案内などで気になっている学校が、どの「合同説明会」に参加しているかは、学校のホームページでわかります。また、興味のある学校だけでなく、家から近い地域の学校による合同説明会には、ぜひ参加してみるといいでしょう。家から近いところに、受験案内では見過ごしていた学校でも、興味を持てる学校を発見する場合も多いからです。
合同説明会に参加しない学校については、後日学校が開く「学校説明会」に参加して情報を集めるようにします。


「合同説明会」はあくまで、これから「学校説明会」に出かける候補の学校探しととらえること。ですから、既に学校に足を運んでいる学校、よく知っている学校のブースを訪ねてもあまり意味はありません。中身についてはいまひとつ知らないという学校のブースこそ訪ねたいものです。 そうはいっても、何も知らないまま当日席についても、得られるものは限られます。事前に「受験案内」や学校のホームページを見て、わからなかったこと、聞きたいことをノートに書き出して出かけましょう。


ブースに赴いたら、まず次のことを話すといいでしょう。

(1)その学校について話を聞くのは初めてか、前に聞いたことがあるのか……初めてなら全体的な話をしてくれますし、前に聞いたことがあるならこちらの質問に答えてくれます。
(2)カリキュラムのこと、入試のこと、進路のこと、生活指導のこと……と、聞きたいことがハッキリしているなら、「○○についてお聞きしたいのですが」と冒頭に話し、そのテーマについて詳しく説明してもらいます。


それまで知らなかった学校を“発見”できるというのも「合同説明会」に参加する意義のひとつです。会場に着いたら、ざっと会場全体を歩いて、掲示やパンフレットが目を引く学校、先生の印象が好感を持てる学校がないか探してみましょう。 そうした学校があったら、ブースを訪ねて話を聞いてみましょう。


また、父親が熱心でなかったら、最近の高校受験の様子や学校の様子を知ってもらうためにぜひ一緒に行きたいものです。早いうちに受験に対する家族の意思を固めておいたほうがいいからです。


プロフィール


安田理

大手出版社で雑誌の編集長を務めた後、受験情報誌・教育書籍の企画・編集にあたる。教育情報プロジェクトを主宰、幅広く教育に関する調査・分析を行う。2002年、安田教育研究所を設立。講演・執筆・情報発信、セミナーの開催、コンサルティングなど幅広く活躍中。
安田教育研究所(http://www.yasudaken.com/)

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