適性検査に役立つ!年末年始の行事を通して日本文化に対する意識を高めよう

■年末年始の地域行事や遊びを通して体験の幅を広げよう

年末年始には、祭りなど古くからその地域で受け継がれている伝統行事が行われます。お住まいの地域にそのような伝統行事がある場合は、ぜひ親子で参加してみましょう。お子さまにとっては、自分の住んでいる国や地域に興味をもつきっかけにもなります。
行事に参加したら、行事の感想を日記や手紙に書いてみましょう。特に、おじいちゃんやおばあちゃん、親戚(しんせき)、友達など、その行事を見たことのない人に手紙を書くのがオススメ。なぜなら、見ていない人に伝えるには、観察力が必要になるからです。会場にはどんなものがありどんな雰囲気だったのか、どんな人がいたのか、儀式などはどんな順序で執り行われたのか、自分はどう感じたのか…。しっかり観察してこなければ相手に詳細に伝えることはできません。また、手紙を読んだ人がその光景を思い浮かべられるように、わかりやすく伝える工夫も必要です。この機会に「観察力」「描写力」「表現力」を磨きましょう。

お正月の遊びには、羽根突きや駒まわし、手まり、たこ揚げ、すごろく、かるた、福笑い、百人一首などがあります。保護者のかたにとっては懐かしい遊びも、最近の子どもにとってはあまりなじみのないものかもしれません。家族や親戚(しんせき)が集まるこの機会に、遊び方を子どもに伝えたり、おじいちゃん・おばあちゃんから教えてもらったりしてみてはどうでしょう。
また、おもちゃを自分で作ると、課題発見力や課題解決力、さまざまな角度から考える力、空間認識力などが育ちます。たこやすごろくを親子で作ってみるのもいいでしょう。よく飛ぶたこにするために仕組みや材料を考えることは知識活用力を伸ばすことになりますし、家族全員が楽しめるすごろくにするためにルールや内容を考えることは相手の立場に立って考える力を養います。
また、羽根突きや駒まわしをする場合は、「羽根を落とさずに10回ラリーが続いたら全員5点、5回以上10回未満で落とした人はマイナス1点、5回未満で落とした人はマイナス3点」などとルールを決めて得点表を作り、遊びながら得点を記入していきましょう。適性検査では、自分で表やグラフを作る問題が出されることもあります。生活や遊びの中で自然と数や資料にふれていれば、検査でとまどうこともないはずです。


■お正月の食事は、適性検査で求められる力を養うチャンス!

年末年始は、年越しそばやおせち料理、お雑煮、七草がゆなど、この時期ならではの食べものが食卓に並びます。公立中高一貫校の適性検査では、野菜の旬の時期を答えさせる問題や、献立を考える問題もあります。
年越しそばやおせち料理を作る場合は、献立と食材を考えるところからぜひお子さまと一緒にやってみてください。献立を考える、買う食材を考えて予算を立てる、複数の店で買い物をする場合はどの順番に行くのが効率的か道筋を考える、調理の手順を考える、食べたあとは感想を話し合うなど、保護者のかたのちょっとした工夫で適性検査対策に最適な取り組みとなります。
また、食事が伝統文化や自分の住む地域について考える機会になることもあります。例えば、お雑煮は地域や家庭によって、中に入れる具材や味が異なります。ぜひお子さまに「うちは四角いお餅を入れるけれど、お母さんの実家のある地域では丸いお餅を入れるのよ」などと伝えて、お子さまの興味・関心を引き出してください。


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「進研ゼミ小学講座」は2020年新課程に対応して、リニューアル。基礎から応用までの学力向上はもちろん、自ら学ぶ姿勢を身につける。
学んだ知識を使って、自分なりの答えを導き出す。そんな体験を繰り返すことで、「自ら考え表現する力」を育んでいきます。

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