「皆既日食」から太陽・月について考える

※2009年10月現在の情報に基づいた記事です。

2009年7月22日に日本で皆既日食、部分日食が見られました。テレビや新聞などでも大きく報道されたので、その模様をご覧になったかたも多かったと思います。太陽がしだいに欠けていき、また元の形に戻っていく、その様は神秘的でもあり、お子さまの心にも深く残っているのではないでしょうか。そこで、今回は皆既日食のしくみや太陽、月について取り上げます。
2011年度から実施される新学習指導要領では、「月と太陽」の単元が復活し、6年生の理科の授業で月や太陽の形と位置について学習することになります。この機会に親子で天体についての興味を深めていきましょう。


クイズde基礎知識

次に日本で皆既日食が見られるのはいつ?
日食がおこるときの月はどんな形?


Q1

2009年7月22日に日本で見られた皆既日食は、実に46年ぶりのものとなりました。では、次に日本で皆既日食が見られるのはいつ?


A. 5年後(2014年)
B. 20年後(2029年)
C. 26年後(2035年)


A1 正解は 「C. 26年後(2035年)」 です。

前回の日本での皆既日食は1963年。北海道東部で見ることができました。次に日本で皆既日食が見られるのは2035年9月2日。北陸や北関東などで見られます。そう考えると日食はすごく珍しい現象のようですが、実は「皆既日食」に限定しなければ、年に2~5回もの日食が世界のあちこちで起こっています。いちばん近いところだと、日本でも2012年に「金環日食」や「部分日食」を見ることができます。


Q2

月にはその見える形によっていろいろな呼び名があります。では日食が起こるときの月はどんな形?


A. 満月
B. 新月
C. 三日月


A2 正解は 「B. 新月」 です。

夜、月がさまざまな形に満ち欠けするように見えるのは、月に太陽の光が当たって反射し、その部分だけが明るく見えるからです。
日食は、地球から見て太陽と月が全く同じ方向にあるときに起こります。それはすなわち「新月のときに起きる」ということです。



Q3

月の表面に見える模様のようなものは、古来よりいろいろなものに例えられてきました。ではヨーロッパでは何に例えられてきた?


A. 餅をつくウサギ
B. 大きなハサミのカニ
C. ほえているライオン


A3 正解は 「B. 大きなハサミのカニ」 です。

餅をつくウサギは日本や韓国、ライオンはアラビアなどでよく例えられます。また、中国でも月の模様をカニに例えることが多いようです。この月の模様、実は月の表面にあるデコボコなのです。白っぽい部分は高地、黒っぽい部分は月の「海」と呼ばれる低地です。
月は地球に常に同じ面を向けているので、世界中のどこで見ても月の同じ模様を見ていることになります。なのに国によって違う模様に見えるのは不思議ですね。



Q4

「日食」は、地球から見て月が太陽の真正面にきて、太陽を隠すことから起きる現象です。では、「月食」はどのようなときに起こる?


A. 地球から見て、月が太陽の後ろに隠れてしまったとき
B. 地球をはさんで、太陽と月が一直線に並んだとき
C. 月が雲に隠れてしまったとき


A4 正解は 「B. 地球をはさんで、太陽と月が一直線に並んだとき」 です。

「月食」は、地球をはさんで太陽と月が一直線に並んだときに起こります。そのとき、月は地球の陰に入るので、その陰の部分には太陽の光が届かず、欠けたように見えるのです。
ですから、「日食」とは逆に、「月食」は必ず満月のときに起こります。


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