「昔の道具」が適性検査に出されるワケは? 便利な電化製品の歴史を探ろう!

便利さの裏側にある環境問題を考えよう

次は、自動車について考えてみましょう。保護者のかたが子どもの頃の自動車は、今の自動車ほど性能が良くなかったのではないでしょうか。スピードが出ない、すぐ故障する、クーラーや暖房がないという自動車も多かったのではないかと思います。
自動車の起源をたどっていくつかの資料を見てみると、蒸気自動車が試作されたのが1700年代、今の自動車の原型とも言える自転車やガソリンエンジンをつけた馬車が登場したのは1800年代半ばと言われているようです。その後、自動車は日本にも登場し、自動車産業はめまぐるしいスピードで発展していきました。
車の性能が上がり、便利になった一方で、問題も起こりました.排気ガスによる大気汚染、二酸化炭素の増加、地球温暖化などの環境問題です。そこで、排気ガスを抑えた車の開発や燃費の向上、部品のリサイクル、廃車時のフロンの回収・破壊などの取り組みが進められるようになりました。
環境にやさしい自動車の一つがハイブリッドカーです。電気モーターとガソリンを併用して走るハイブリッドカーは、バッテリーに電気をため、低速時にはバッテリーにたまった電気でモーターを動かし、走行します。メリットは、電気モーターを使うので低燃費である点と、排気ガスを減らすことができる点。アカデミー賞授賞式で国際的な俳優がリムジンではなくハイブリッドカーで登場して話題になりました。
自動車だけでなく、家電のリサイクルも進んでいます。平成13年4月には、エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機の家電4品をリサイクルすることを義務づけた「特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)」が本格施行され、国民のリサイクルに対する意識も高まってきました。環境問題は適性検査でよく取り上げられるテーマです。私たちの生活に欠かせない自動車や家電製品ですが、環境面でどんな問題があるのか、問題を解決するために私たちはどんなことに気をつけたらよいのか、親子で話し合ってみましょう。


親子でやってみよう

下の3つのグラフを見て答えましょう。
二酸化炭素排出量が増えているのはなぜだと考えられますか? 地球温暖化を防止するために、自分にできることは何か考えてみましょう。

図1 家電製品を持っている家の割合図2 家庭から出る二酸化炭素の増え方図3 家庭から出る二酸化炭素の内訳(2003年度)



パソコンと携帯電話を使う際に大事なのはマナー

近年、著しく普及したのがパソコンと携帯電話です。ビジネスマンだけでなく、お年寄りから子どもまで、生活の一部になりつつあります。
インターネットやメールは、一瞬で世界中の情報に触れることができる便利なツールです。調べる、買いものをする、見知らぬ人と会話をするなど、幅広い用途があります。一方で架空請求やネット詐欺など新たな犯罪も起こるようになりました。パソコンや携帯電話を使用する際には、このような危険性が潜んでいることを知っておく必要があります。また、メールとはいえ人と人との付き合いです。手紙同様、マナーやルールが存在します。マナーやルールについては公立中高一貫校の適性検査でも取り上げられています。お子さまと一緒にパソコンや携帯電話を使うときには、以下のことを確認しましょう。


  • ●必要なサイト以外にはアクセスしない
  • ●ショッピングサイトを利用する際は、所在地や責任者などが明記されているか確認し、怪しいと思ったら取引をやめる
  • ●メールアドレスや電話番号などの個人情報をむやみに教えない
  • ●メールであってもあいさつや言葉遣いには気をつける

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「進研ゼミ小学講座」は2020年新課程に対応して、リニューアル。基礎から応用までの学力向上はもちろん、自ら学ぶ姿勢を身につける。
学んだ知識を使って、自分なりの答えを導き出す。そんな体験を繰り返すことで、「自ら考え表現する力」を育んでいきます。

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