食欲の秋! 適性検査にも取り上げられる 「食料自給率」や「農業・漁業」についてチェックしておこう!

食の安全について考えよう! 「トレーサビリティ」って知ってる?

食の安全を守るための取り組みの1つに、「トレーサビリティ」があります。トレーサビリティは、食品の追跡システムのことです。例えば、スーパーなどで売られている食品のラベルに表示された個体識別番号やバーコードをホームページや店頭の端末機で検索すると、生産者や生産地が表示され、その食品がいつどこを経由して店頭に並んだのかがわかります。最近では、レストランや喫茶店で料理に使った野菜などの生産者や生産地を表示しているケースもあり、消費者に安心して食べてもらおうとする取り組みが進んでいます。また、食品の表示ラベルには、食品の名称、製造者、原材料名、原産地、賞味期限、保存方法などが書かれています。買い物の際には、表示のどこを見て判断すればよいのか、お子さまにも考えさせてみてください。食品が食卓に並ぶまでには、農家や加工業者、販売店などいろいろな人が関係しています。親子でその流通の流れをたどり、それぞれの人々が安全な食品を私たちに届けるためにどんなことに気をつけているのか想像して、話し合ってみるのもよいでしょう。
ベネッセコーポレーションのシンクタンク「Benesse食育研究所」のホームページには、食生活に関する調査結果や「お弁当持参率と成績の関係」についてのレポートなど、食育に関する情報を掲載しています。ご家庭で参考にしていただきたい情報もありますのでぜひご覧ください。


日本の農業・漁業の特徴を知っておこう

公立中高一貫校の適性検査問題では、農業や漁業に関する問題もよく見られます。これらの問題では、「小学校で習ったことが身についているかどうか」という知識再生力に加え、資料を読み取る力や社会事象を判断する力、課題発見力・課題解決力などが試されます。


過去の出題例
  • 田んぼの区画が20年前と比較して広くなっている理由を、米作りの様子を写した写真を参考にして答える問題
  • 魚介類の漁獲量と輸入量のグラフから読み取れることを5つ挙げる問題
  • 輸入されるくだものの市場入荷時期の資料を見てわかることを書く問題

日本の農業は、気温が高く雨が多いという自然条件を生かして、田んぼでの米作りを中心に発展してきました。しかし、近年は米の生産が減り、肉や牛乳などの畜産物や野菜の生産が増えました。日本は山が多いため、アメリカなどと比べると農地はとても狭いのが実状です。その農地も、離農者が増えたり、工場や家が建ったりして減ってきており、狭い農地を有効に使うことが大切になっています。
次は、日本の漁業の特徴を見てみましょう。日本周辺の水域は暖流と寒流が交わっているため多くの生き物が生息し、世界の中で見ても豊かな漁場といわれています。日本は、世界でも漁業生産量の多い国ですが、最近では生産量が減り、生産量がピークだった1984年に1282万トンだった生産量は、2005年には572万トンに半減しました。減少の理由としては、魚が減ったこと、国際的な規制の影響などが考えられます。漁業従事者は年々高齢化が進んでおり、担い手不足にも悩まされています。


親子でやってみよう

下のグラフを見て気づいたことを2つ挙げてみましょう。


漁業で働く人の数のうつりかわり


プロフィール



「進研ゼミ小学講座」は2020年新課程に対応して、リニューアル。基礎から応用までの学力向上はもちろん、自ら学ぶ姿勢を身につける。
学んだ知識を使って、自分なりの答えを導き出す。そんな体験を繰り返すことで、「自ら考え表現する力」を育んでいきます。

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