算数「速さ(旅人算・通過算)」[中学受験]

問題4
列車A、Bがトンネルの両端(りょうたん)から同時に進入しました。列車Bは進入してから50秒後に、1km進んだ地点で列車Aに出会いました。列車Aはトンネルに進入してから完全に出るまでに1分58秒かかりましたが、列車Bは列車Aよりも25秒前にトンネルから完全に出ました。列車Aの長さは88mで、列車A、Bはそれぞれ一定の速さで走っています。

  (1)トンネルの長さを求めなさい。
  (2)列車Bの長さを求めなさい。
(湘南白百合中 2008年)
<問題4の考え方と答え>
さて次は通過算です。通過算では、列車がトンネルに入ったり、踏切(ふみきり)の前で観察したりする問題が多く出題されています。
時間の経過の図をしっかりかけば、解法の糸口が必ず見つかりますよ。
(1)の考え方と答え
では最初は、ていねいに時間の経過がわかるように図をかきますね。

図

列車Aが、「列車Bと出会ってからトンネルを出るまで」に注目します。
道のりはどれだけで、どれだけの時間がかかりましたか?

道のりは次の式で求められます。トンネルを完全に出るので、列車Aの長さ(88m)も加えますよ。

1000 + 88 = 1088(m)

かかった時間は

118 − 50 = 68(秒) です。

だから、列車Aの速さは?

1088 ÷ 68 = 16  → 秒速16m です。

列車Aがトンネルに進入して完全に出るまでに118秒かかっているので、トンネルの長さは?

16 × 118 − 88 = 1800(m)  ← 列車Aの長さをひくのを忘(わす)れずに!

(答え) 1800m
<(2)の考え方と答え>
列車Bに注目して、図を整理しますね。

図

列車Bの速さは、50秒で1000m進むので、

1000 ÷ 50 = 20  → 秒速20m

トンネルに入ってから完全に出るまでは、

118 − 25 = 93(秒) かかりました。

秒速20mの速さで93秒進むと、その道のりは、

20 × 93 = 1860(m)

これは、トンネルと列車Bの長さの和ですから、
列車Bの長さは?

1860 − 1800 = 60(m)
(答え) 60m

プロフィール



大人気メールマガジン「コロンブス的・超発想で中学受験を成功させる方法」の発行人で、中学受験カウンセラー。メルマガは殿堂入りを果たす。理科・替え歌暗記法のCD『愛のメモリーTM』も作成。

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