理科「もののとけ方」[中学受験]

問題2
ホウ酸は水にとけますが、水の温度によってとける量はちがいます。水100gに対してとかすことのできるホウ酸の最大量は、水の温度が20℃のときは4.9g、60℃のときは14.9gです。次の問題に答えなさい。答えは最も適当なものを一つ選び、記号で書きなさい。

(1)水の温度が20℃のとき水190gに何gのホウ酸をとかすことができますか。

   ア.9.1g   イ.9.3g   ウ.9.5g   エ.9.7g

(2)その温度でホウ酸を最大限度までとかした水溶液(すいようえき)を飽和(ほうわ)水溶液といいます。20℃のホウ酸の飽和水溶液100g中には何gのホウ酸がとけていますか。

   ア.4.3g   イ.4.5g   ウ.4.7g   エ.4.9g

(3)60℃のホウ酸の飽和水溶液を100gつくりました。この水溶液を20℃に冷やすと、何gのホウ酸がとけきれずに結しょうとして出てきますか。

   ア.8.5g   イ.8.7g   ウ.9.5g   エ.10.0g
(関西学院中学部 2007年抜粋)
<問題2の考え方と答え>

まずは、基本となる情報をしっかり頭に入れておきましょう。

  ・ホウ酸は、20℃ の水100gには 4.9g とける。

  ・ホウ酸は、60℃の水100gには 14.9g とける。


<問題2 (1)の考え方と答え>
もののとける量は水の量に比例するので、水190gには、

  
(答え) イ
<問題2 (2)の考え方と答え>
飽和水溶液の量 → とかすものの量 + とけるものの量  です。

20℃の水100gにホウ酸を4.9gとかすと、104.9gの飽和水溶液ができます。
では、100gの飽和水溶液にはどれだけのホウ酸がとけていますか?

  □ : 100 = 4.9 : 104.9    この比例式が成り立ちますね。

  □ = 4.9 × 100 ÷ 104.9

  □ = 4.671 …  → 4.7(g)

(答え) ウ
<問題2 (3)の考え方と答え>
同じように60℃の飽和水溶液100gにホウ酸がどれだけとけているか求めておきます。

  □ : 100 = 14.9 : 114.9

  □ = 14.9 × 100 ÷ 114.9

  □ = 12.967 …  → 13.0(g)

約13gのホウ酸がとけているので、水の量は、

  100 − 13 = 87(g)

20℃の水87gにとけるホウ酸の最大の量は?

  

だから、結しょうとして出てくるのは、

  13.0 − 4.3 = 8.7(g)

(答え) イ

ところで、

「ホウ酸」の結しょうをけんび鏡で見ると、六角形をしています。

図

もののとけ方の単元では、ホウ酸をあつかった問題が多く
出題されています。水よう液に関する計算問題だけでなく、
ホウ酸の結しょうの形について答える問題などもあるので、
しっかり覚えておきましょうね。





プロフィール



大人気メールマガジン「コロンブス的・超発想で中学受験を成功させる方法」の発行人で、中学受験カウンセラー。メルマガは殿堂入りを果たす。理科・替え歌暗記法のCD『愛のメモリーTM』も作成。

子育て・教育Q&A