2008年度国語入試トレンド
■漢字の読み
漢字の読みは年々難度の高いものが出題されるようになってきています。 特に熟語は小学校で習わないものも出題されるようになりました。漢字能力の低下が言われる中で、生活の中で必要な読みは習得してくださいというメッセージ なのでしょうか。 2008年度に出題された漢字の読みで、特に正答率が低いと思われる問題を以下に挙げておきます。
引率(いんそつ)・知己(ちき)・体裁(ていさい)・手綱(たづな)・行方(ゆくえ)・養蚕(ようさん)・木立(こだち)・人家(じんか)・添付(てんぷ)・性分(しょうぶん)・必携(ひっけい)・湯気(ゆげ)・家路(いえじ)・戸外(こがい)・発芽(はつが)・表裏(ひょうり)・都合(つごう)・破竹 (はちく)・正念場(しょうねんば)・往生(おうじょう)・号泣(ごうきゅう)・家屋(かおく)・行水(ぎょうずい)・有無(うむ)・母屋(おもや)・鋼 (はがね)・仮設(かせつ)・素足(すあし)・無愛想(ぶあいそう)・素性(すじょう)・口調(くちょう)・几帳面(きちょうめん)・有頂天(うちょうてん)・臨場感(りんじょうかん)・委任(いにん)・社(やしろ)・画一(かくいつ)・呼応(こおう)・工面(くめん)・感涙(かんるい)・蚕(かいこ)・ 海苔(のり)・由来(ゆらい)・本望(ほんもう)
施す(ほどこ・す)・密かに(ひそ・かに)・率いる(ひき・いる)・健やか(すこ・やか)・易しい(やさ・しい)・承る(うけたまわ・る)・垂らす(た・らす)・競る(せ・る)・障る(さわ・る)・奮って(ふる・って)・裁つ(た・つ)・険しい(けわ・しい)・厳しい(きび・しい)・著しい(いちじる・しい)・冷める(さ・める)・帯びる(お・びる)・試みる(こころ・みる)・試す(ため・す)・拝む(おが・む)・緩い(ゆる・い)・供える(そな・える)・奏でる(かな・でる)・穏やか(おだ・やか)・唱える(とな・える)・快い(こころよ・い)・提げる(さ・げる)・駆られる(か・られる)・至る (いた・る)・装い(よそお・い)・活かす(い・かす)・彩り(いろど・り)・染める(そ・める)・染みる(し・みる)・反る(そ・る)・就く(つ・ く)・催し(もよお・し)・被せる(かぶ・せる)・潔い(いさぎよ・い)・沿う(そ・う)・推す(お・す)・敬う(うやま・う)・専ら(もっぱ・ら)・刻む(きざ・む)
問題1 |
次の漢字の読みをひらがなで書きなさい。 (1) 給湯器 (東京学芸大学附属竹早中) (2) 乳母車 (早稲田実業学校中等部) (3) 看破 (攻玉社中) (4) 厳かに (成城中) (5) 滅入る (高輪中) (6) 分泌 (浦和明の星女子中) (7) 絹布 (大妻嵐山中) (8) 不朽 (淑徳与野中) (9) 耳目 (東京女子学園中) (10) 生家 (東洋英和女学院中学部) |
問題1の答え |
(1) きゅうとうき (2) うばぐるま (3) かんぱ (4) おごそ・かに (5) めい・る (6) ぶんぴつ(ぶんぴ) (7) けんぷ (8) ふきゅう (9) じもく (10) せいか |
■擬態語
ここ数年「擬態語」の出題が目立ってきました。 以前は読解問題の文章中に当てはまる「擬声語」・「擬態語」を選択する問題が多かったのですが、独立した知識問題として出題する学校が増えてきました。
問題1 | ||||||||
次の1~4の( )に入る最も適切なことばを後から選んで、記号で答えなさい。
ア たじたじ イ おろおろ ウ すごすご エ そわそわ オ いそいそ (横浜雙葉中) |
問題1の答え | ||||||||
1 オ 2 エ 3 ウ 4 イ
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問題2 |
日本語には「たじたじ」「びくびく」などのように、同じ音をくりかえして、物事の様子を表す四字のことばがあります。次の1~5の文中には、そのようなことばで、( )の意味に合うものが入ります。それぞれふさわしいものをひらがなで書きなさい。 1 のどが□□□□だ。(かわいている様子) 2 小川が□□□□と流れる。(軽く音を立てる様子) 3 母は□□□□におこっている。(はげしく腹を立てている様子) 4 雪が□□□□と降っている。(静かに降りつもる様子) 5 子どもが□□□□と育つ。(元気に育つ様子) (洗足学園中) |
問題2の答え |
1 のどが<からから>だ。(かわいている様子) 2 小川が<さらさら>と流れる。(軽く音を立てる様子) 3 母は<かんかん>におこっている。(はげしく腹を立てている様子) 4 雪が<しんしん>と降っている。(静かに降りつもる様子) 5 子どもが<すくすく>と育つ。(元気に育つ様子) |