適性検査・受検対策

なかなか育ちにくい表現力や情報の少ない公立中高一貫校の受検に関して、お悩みのかたも多いことでしょう。保護者のみなさまから編集室に寄せられたご意見・ご質問にお答えします。

適性検査・受検対策

3年生ですが、今から準備できることは?
公立中高一貫校を受検しようと考えています。小学3年生ですが、今から準備できることはありますか?
お問い合わせありがとうございます。適性検査で求められる総合的な力は、短期間で身につけようとしても、なかなか難しいものです。基本的な生活習慣、基礎学力、読む力・調べる力、学んだ知識を生活の場で活用する力、文章を書く力など、中学年のうちから家庭で伸ばしたいことはたくさんあります。どれも、親が積極的に子にかかわることによって、伸ばすことのできる力です。

3年生のお子さまに、いきなり適性検査問題の過去問題を解かせる必要はありません。まずは保護者のかたが過去問題を見て、どのような力が求められているのかを確認してみてください。そして、お子さまが現時点でもできるような、家の手伝いをする、日記を書くといった、適性検査対策につながることに取り組んでみてください。
聞き取り問題の対策は?
普通の国語のテストでの読解力、漢字力、語句の意味などは、問題なくこなせているのですが、適性検査の聞き取り問題が苦手です。戻ってきたテストを見ても、話の内容がわからないので、どういうふうに考えてこのような答えを書き、間違えているのかもいま一つわかりません。このような聞き取り問題では、どのようなことを日頃から気をつけさせればよいのでしょうか。
お問い合わせありがとうございます。お子さまの場合、「戻ってきたテストを見ても、話の内容がわからない」ということは、うまくメモをとるのが苦手、または、メモをとらずに解答しようとしているのかもしれません。話を聞きながらメモをとるように、とお子さまにアドバイスしてみてください。

聞き取り問題に強くなるには、日頃から「話の主旨は何か」を意識しながら聞くことです。ご家庭で、テレビの代わりにラジオをつけるようにするのも、気軽にできる対策です。
志願理由書を書くときのポイントは?
入学願書とともに提出する書類の中に、本人記入の志願理由を書く書類がありました。どのように書いたらいいのか、書き方、内容など、いいアドバイスがあれば教えてください。
子ども本人が記入する「志願理由書」ですね(※書類の名称は学校によって異なります)。

まずは子ども自身に考えさせたり、家族で話し合ったりして、「小学校でがんばったこと」「得意なこと」「志望理由」「中学校に入学したら力を入れたいこと」を書き出してみましょう。「もっと他にないか?」「それに関連した具体的なエピソードは?」などと考えていきます。これらの項目は、「○○が得意で、中学校でもがんばりたいから、○○に熱心なこの学校を志望した」というように、それぞれの内容が重複・関連している、というお子さまが多いことと思います。

次に、それを素材にして、お子さまが自分で文章にまとめます。一度で書き上げようと思わずに、時間をかけて何度も推敲してください。書いたものを知り合いや親戚に見せて、意見を聞いてみるのもオススメです。お子さまのことをよく知っている大人の目で、お子さまの「いいところ」が表現されているのか、見てもらうのです。

最後に清書をします。提出する前にコピーをとっておきます。出願から適性検査・面接まで時間があるので、書類にどんなことを書いたか忘れないためのコピーです。

このような書類を書くのは初めて、というお子さまが多いことと思います。「うまく書けなかったら落ちてしまうかも?」と考えると、緊張してしまいますよね。そんなときは「学校は、自分のいいところを見ようとしてくれているんだ」と考えるようにしてみてください。ご健闘をお祈りしています!
面接のコツを教えてください。
1年前くらいから子どもが公立中高一貫校を受検したいと言ってきて、県内の学校を受検させることにしました。小学校では成績も学習態度もよく、受検の意欲もあり、今も着々と勉強しています。ですが面接が心配そうなので、面接のコツを教えてください。
お問い合わせありがとうございます。初めての面接は、心配されるのも無理はありません。ご両親が面接官を演じて、「志望した理由は?」「入学したら何をがんばりたいですか?」など、よく面接で取り上げられる質問で練習してみるといいでしょう。

なお、「面接官は、厳しく合否の審査をしているんだ!」などと考えると、必要以上に緊張してしまいます。「自分のいいところを見ようとしてくれている」と考えるとリラックスできるのではないでしょうか。
面接をするのは、適性検査の後?前?
子どもの志望校には面接があります。面接をするのは、適性検査の後なのでしょうか。前なのでしょうか。
ご質問ありがとうございます。面接が実施される学校は、静岡県立の中学校のように初日に適性検査、2日目に面接を受ける場合や、さいたま市立浦和中学校のように第一次選抜の合格者のみ第二次選抜として面接を受ける場合もありますが、ほとんどの学校が午前に適性検査を受けたあとに、昼食をはさんで午後に面接を受ける場合が多いようです。待ち時間が長い場合や、待機場所が寒い場合、暖房が利きすぎている場合などに備えて、当日の服装や持ち物を考えておくといいと思います。

なお、志望校の応募要綱が発表されてからご確認されることをおすすめします。

プロフィール



「進研ゼミ小学講座」は2020年新課程に対応して、リニューアル。基礎から応用までの学力向上はもちろん、自ら学ぶ姿勢を身につける。
学んだ知識を使って、自分なりの答えを導き出す。そんな体験を繰り返すことで、「自ら考え表現する力」を育んでいきます。

子育て・教育Q&A