得点率を上げるスコアメーキング その2[中学受験]

受験生は何かしら「ケアレスミス」をして失点していると思うが、よく観察すると同じ受験生が同じ種類の「ケアレスミス」をすることが多い。つまり、習慣で「ケアレスミス」をするので、習慣を改めれば少なくなるのだ。そのミスをなくすことでどれだけ失点を防げ、結果として得点率が上がるか、実際にお子さんに過去問演習をさせてみてほしい。入試本番では受験生のほとんどが合否のボーダー上にいて、1点2点を争っていることを考えると、「ケアレスミス」を一つ減らすことで合格に一歩近付ける。

「ケアレスミス」は、受験生の性格や習慣に起因する場合も多い。「ケアレスミス」を少なくするためには、受験生本人に「ケアレスミス」を減らそうとする意識が必要だ。模試で親がいくら言っても「ケアレスミス」が直らなかったが、過去問演習で「ケアレスミスがなければ、志望校の合格ライン以上の得点ができたのに……」と受験生本人が感じ、その時から意識が変わった、ということも多い。

まずは、本人に「ケアレスミス」を減らす意識を持たせることだが、次は、本人が「ケアレスミス」を減らすための対策を十分に理解することだ。「ケアレスミス」の種類は、(1)計算間違い(2)転記ミス(3)設問読み違い(4)記述解答ミスがある。
「計算間違い」の対策としては、計算は縦横数字を並べて、早くきれいに書く。暗算でミスをする場合は、なるべく筆算で。計算用紙は、他の問題の計算と重ならないようにきれいに使う。
「転記ミス」の対策としては、計算用紙または解答用紙から「式または数値」を書き写す時は、鉛筆を持っていないほうの指先で「式または数値」を確認しながら書き写す。
「設問読み違い」の対策は、全体の勘違いをする場合は、設問を少なくとも2回読む練習をするとよい。思い込みによる勘違いでは、「***でないものを二つ選べ」という設問で「***であるもの」を選んだり、「一つ」だけしか選ばなかったりすることが多い。ミスをしやすいところに自分で「***でないものを二つ選べ」のようにアンダーラインを引くとよい。
「記述解答ミス」の対策は、1問終了ごとに自分がミスをしやすい事項を確認しながら回答していく癖をつける。句読点の入れ忘れや誤字脱字は減点の対象になる。試験中は焦ってしまい、ミスを起こしやすい。

暗記問題は、覚えていれば即回答できる。しかし、算数の文章題や図形問題は受験生の思考力を問う問題で、試験時間は限られており、問題を見たとたんに少なくとも解法が浮かばなければ、時間切れで失点してしまう。
算数などで、その単元を学習している時は解けるが、模試等のテストで他の単元に混ざって出題されると解法が思い浮かばなくなる場合は、「ランダム(分野融合)問題の慣れ」で対処する。具体的な対処方法としては、問題を見たとたんに解法が浮かべられるよう、解けなかった過去問だけを集め、繰り返し解法を浮かべる練習をするとよい。

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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