大学入学共通テスト・英語ではどんな力が求められる? いよいよ高校でも新学習指導要領実施!

高校卒業段階で到達を目指す英語力とは?

2022年4月から、いよいよ高校で新学習指導要領の授業が実施されます。既に新学習指導要領が実施されている小・中学校から一貫して、日常生活や仕事などの実際の場面で使える英語力、すなわち英語4技能の力を育成する教育にさらに進んでいきます。

高校3年間で、どの程度の英語力の育成を目指しているのでしょうか。文部科学省は、次のような目標例を示しています。

  • ある程度の長さの新聞記事を速読して必要な情報を取り出したり、社会的な問題や時事問題など幅広い話題について課題研究したことを発表・議論したりすることができるようにする。

出典:文部科学省「次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめのポイント」(平成28年8月)
https://www.mext.go.jp/content/1377021_3.pdf

文部科学省は、技能ごとの具体的な到達レベルを、透明性が高く、わかりやすく参照できるものとしてCEFRレベルで示しており、高校卒業時には、そのB1レベル程度の到達を目標に掲げています(学校や学科・コースなどによって、目標の到達レベルはさまざまな設定がされます)。次の図の内容を見ると実際の場面で使える英語力を育成しようとしていることが改めてよくわかります。

*出典:GTEC「スコア・CEFRレベル/英語を使ってできること:B1レベル」
スコア|GTEC|ベネッセの英語検定 (benesse.co.jp)

高校の新学習指導要領で示された英語の授業の大きな変化とは?

新学習指導要領では、高校英語に次の2科目が設けられました。

  • ●英語コミュニケーション
  • 「聞くこと」「話すこと」「読むこと」「書くこと」を総合的に扱うことを一層重視した科目
  • ●論理・表現
  • 発表や討論・議論、交渉の場面を想定し、スピーチ、プレゼンテーション、ディベート、ディスカッション、まとまりのある文章を書くことを扱い、外国語による発信力を高める科目

いずれの科目でも、4技能を結びつけながら、使える英語力を総合的に伸ばしていきます。例えば、英文を読んだり聞いたりして、必要な情報を得たり、概要や要点をつかんだりします。その内容をもとに、話したり書いたりします。授業では、ペアやグループでの会話、先生やALT(外国語指導助手)とのやり取りを行い、その内容を文章に書いてまとめるなどの活動も増えていくでしょう。

参考:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 外国語編 英語編」(平成30年7月)
https://www.mext.go.jp/content/1407073_09_1_2.pdf

2022年1月実施の大学入学共通テストではどんな英語の問題が出た?

高校英語の授業の変化に先んじて、大学入試は大きく変化しています。2021年度入試から実施されている大学入学共通テストでは、リーディング(読む)とリスニング(聞く)の配点は1:1となり、200点満点中100点ずつの配点となっています。2022年1月に実施された大学入学共通テストの英語の問題には、2021年度入試と同様、センター試験から大きな変化が見られました。問題内容は次のようなものです。

  • リーディング(読む)
  • ・ブログ、広告、記事、論説文、伝記などの多様な素材を目的や場面に応じて読む。
  • ・必要な情報や概要・要点を読み取る力を測る問題が出題される。
  • ・話の流れに沿って情報を並べたりする問題が出題される。
  • ・発音やアクセント、語彙、文法の出題はなく、読解の問題のみが出題される。
  • ・英文量の多い問題が多く、速読力が求められる。
  • リスニング(聞く)
  • ・短文、日常会話、複数人の議論、講義などを目的や場面に応じて聞く。
  • ・必要な情報、概要・要点を聞き取る力を測る問題が出題される。
  • ・音声とイラストや図・グラフなどを組み合わせて聞く問題が出題される。
  • ・ネイティブスピーカー以外の人(アジア人など)の英語音声、複数のスピーカーの
    英語音声が含まれる。
  • ・多くの問題で放送は1回のみ流される。

全体的な傾向として、英文量の増加、さまざまなテーマや素材、目的・場面を設定した問題など、新学習指導要領が目指す英語力を問う問題が出題されています。

新学習指導要領に対応した入試問題に備えるためにできることとは?

大学入学共通テストでは、リーディング(読む)とリスニング(聞く)の2技能の力が問われますが、国公立大学の個別学力検査や私立大学入試では、英文を読み、その内容に対する自分の意見を英文で書くなど、4技能を組み合わせた問題を出す大学や学部もあります。スピーキング(話す)の出題はまだ少ないですが、徐々に増えていくでしょう。また、ライティング(書く)の出題はすでに増えつつあります。英語の入試に英語4技能検定を活用する大学・学部が増えていくことも見込まれます。

高校英語の科目内容からもわかるように。聞く、読む、話す、書くの4技能をつなげてバランスよく学習することが、英語力を高めるために効果的だと言われています。その結果、受験に対応する英語力が伸びるだけではなく、実際の場面で使える英語力も高めることができます。英語の総合力を上げるためにも、個別の技能を伸ばすためにも、学校や担当の先生、塾や予備校、通信教育などの英語の指導方針の確認は大切です。その上で、志望大学・学部の出題傾向を把握し、強みを伸ばし、足りないものを補うことが重要です。そのために模擬試験や外部検定試験などを定期的に受検し、技能の伸びや課題を把握することも大切ですので、計画的な学習をぜひ進めていきましょう。

参考:これだけは押さえておきたい! 大学入試での英語4技能検定 よくあるQ&A|ベネッセ教育情報サイト (benesse.jp)

プロフィール

加藤由美子

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