【私の頃にはなかった…】小学生の英語ってどんなことをやるの?
小学校で2011年度から全面実施されている学習指導要領では、5年生から「外国語活動」が必修化され、公益財団法人日本英語検定協会の調査によると1~4年生でも何らかの「外国語に触れる活動」をしている学校が6割前後あるそうです。
また、2020年をめどに英語教育がさらに強化され、3年生から英語活動が必修化、5年生以降は成績がつく教科へと変わっていくようです。 かつて自分が小学生だった頃には全く縁がなかったはずの英語は、いまや小学校で学ぶべき科目となってきているなか、どんなことを学ぶのか、どんなふうに教えたらいいのかを悩む保護者のかたも多いのではないでしょうか。
小学生の英語の授業では、何年生からどんなことをやるの?
現在の学習指導要領では、必修化されるのは5年生からとなっていますが、学校によってはもっと下の学年から始めている学校もあるようです。
やっている内容は、初めのうちはアルファベットを覚えたり、英語版のフルーツバスケットをやったりと、「勉強」というよりは「英語に触れる」ことの方が多いようです。
その後、中学1年生の一番最初の頃にやるような、名前や誕生日、出身を聞くような会話にまで徐々に進むようです。
保護者としてできることは?
英語の勉強で保護者がお子さまにしてあげられることは、お子さまが今どんな内容の授業を受けていて、どんなことが苦手なのか、これから先どんな風に英語を活用したいのかなどをしっかり聞いて把握しておくことでしょう。また、お子さまの希望を聞きながら、英語の勉強がしやすい環境作りをしてあげることも大切です。
小学生の英語の勉強法、おすすめは?
まず何より避けたいのは「英語に苦手意識をもつこと」ではないでしょうか。そういう意味では、先入観なく取り組める小学1~2年生から英語に触れておくことは大切かもしれません。
色や果物の英単語を教えて、クイズを出してみたり、英語の歌を教えてみたり、「耳で聞きとって覚えられる」範囲で、英語に触れて楽しむことが大切です。
また、この時期にネイティブの英語を耳にすることも大切なので、外国人のかたとの接点をもつのもよいことです。近年では気軽にネイティブの方と話せるようなサービスや、親子で一緒に行き、ネイティブの先生とお話しができる英語カフェなども人気があります。
ネイティブの発音に耳が慣れてしまえば、よりリスニング・スピーキング能力の高まりが期待できます。ただ、最初に言った通り、「苦手意識」をもたせることは避けたいので、あくまでお子さまが楽しめる範囲にとどめておくことがよいでしょう。
もう少し大きくなってきたら、アニメなどを英語版で見せるなど、これまで日本語で触れてきたものに英語で触れてみる、というのもいいかもしれません。内容に興味をもちさえすれば、どんどん自分で吸収していく年頃です。「面白そう!」と思えるような工夫を心掛けたいところです。お子さまがもともと好きなアニメの英語版などであれば、より興味をもって観てくれますし、「ここのセリフは一体なんて言っているのかな?」と自発的に考えたり調べたりすることで、どんどん英語に慣れていくでしょう。
5年生になってくると、徐々に本格的な勉強へと移行していきます。具体的に何を勉強する必要があるのかもはっきりとしてくるため、通信教育や塾といった、学校外の学習をし始めるのも、この時期がいいかもしれません。児童英検などに友達と一緒にチャレンジしたりして、徐々に「英語に自信をもつ」ようになってくれば、中学生になってからも英語を積極的に勉強してくれるようになるのではないでしょうか。
親子で英語を学ぶことも、勉強法のひとつとしてオススメです。たとえば、家庭内での挨拶や簡単な会話などを英語でしたり、時間を決めて英語だけで会話をするのも良いでしょう。英語で交換日記などをしても、楽しく英語の勉強ができます。
小学生におすすめの英語教材は?
小学生に英語を教えようと思ったとき、最適な教材は何かと悩んでしまうかたも多いのではないでしょうか。なんといっても自分では経験してこなかったことですし、中学生と違って、明確にいつ何を習うのかもわからない。文法の話から始めて英語がキライになっても困るし…、といった悩みを抱えているかたもいらっしゃることと思います。
まずは繰り返しになりますが「英語に苦手意識をもたない」ようになってもらうことが最も重要なことですので、できれば最初のうちは「ゲーム感覚」で取り組めるものがよいかと思います。簡単なドリルでもいいですし、テレビでもいいかもしれません。タブレットの教材などもありますし、英語カフェのようなところで英語に触れることも可能でしょう。
どれがいいかはお子さまの好みなどによっても変わってくると思いますが、まずはお子さまを英語に触れさせてみることが大切ではないでしょうか。実際に試させてみて、一番楽しそうにやっているもの、夢中になれたものが、きっとそのお子さまに合っている教材なんだと思います。
英語の授業というのは、もしかしたら将来もっとも直接的に役に立つ授業かもしれません。そういう意味で小学校から英語を習い始めるというのは、大きな意義があることといえます。ただその反面、早いうちに苦手意識をもってしまうと、後々引きずることにもなりかねません。まずは「英語は楽しいんだ」と思ってもらえるような教え方を心がけたいものです。