次に生かす!定期テストの振り返り方【国語編】
- 学習
国語のテストは、同じ文章が出題されることはほぼないという理由でテスト後の振り返りをされていない場合も多いのではないでしょうか。国語は、どのような文章にも共通する<読む力>や<書く力>などを積み上げていく教科です。ポイントを押さえた見直しで自分の間違いの傾向を分析・把握し、国語の力を伸ばしていきましょう。
「なぜ間違えたのか・解けなかったのか」を分類する
定期テストは、正解したものより間違えたものの復習が大切です。なぜ間違えたのか、なぜ解けなかったのかを分類しましょう。間違え方を分類・分析することが、次回以降への具体的な対策につながります。
1)ケアレスミス
答えはわかっていたのに不正解や減点になっている問題です。
誤字脱字、複数選ぶ問題で1つしか選ばなかった、など失点理由を確認しましょう。
記述問題であれば、指定語句を書けていない、書き出し・書き終わりの条件を見落としていた、などもよくあるミスです。
2)準備不足・理解不足・時間不足
内容を間違えていた問題や解けなかった問題は、その原因を分類してみましょう。
・準備不足:漢字、語彙(ごい)、文学史、古典で問われる用語などを覚えていなかった。テスト範囲のワークや問題集などを解いていなかった。
・理解不足:文章の読解問題などで、学習した内容が理解できておらず、正解できなかった。
・時間不足:全体の時間配分がうまくいかず、作文や長い記述問題などが解ききれなかった。
- ・間違えた問題を、「ケアレスミス」とそれ以外の「準備不足・理解不足・時間不足」に分ける。
「何をどのように間違えたか」をさらに探り、対策につなげる
1)ケアレスミス
問題を理解できていたのですから、くよくよする必要はありません。
どんなケアレスミスをしたのか、紙に書き出してみましょう。自分のケアレスミスの傾向がわかります。
そのうえで、次のテストからは何を見直したらよいかを書きます。
誤字脱字であれば、時間配分に見直しの時間を入れる、問題文の条件の見落としであれば、問題文を読みながら条件の部分に線を引いたり囲んだりする、などです。この行動で、余計な失点を防げます。
2)準備不足・理解不足・時間不足
間違え方の種類にあわせて、さらに原因を分析したり、対策を立てたりしましょう。
・準備不足:テスト勉強の計画を立てて、取り組む時間を確保しましょう。暗記が必要な知識は、普段からノートに何度も書いてこつこつ覚えることが大切です。
・理解不足:自分の解答と正答を見比べて原因を分析します。文章読解問題は文章中に必ず根拠があります。正答がどの部分を根拠としているかを確認しながら見直すことが大切です。また、記述問題や作文では、模範解答や先生が示した解答基準などがあれば自分の答案と見比べて、不足していた点(答案に盛り込むべき要素や、まとめ方など)を確認します。
・時間不足:見直しの時間を5分引いたうえで、どの問題にどのくらいの時間をかけられたのか計算して、テストに書きこんでみましょう。時間を計りながら解き直し、実際にかかる時間とのギャップを把握しましょう。
「同じ文章や同じ作文のテーマは次のテストには出ない」と思いがちですが、求められる力は変わらないので、今回のテストを振り返ることが今後に役立ちます。
- ・ケアレスミスは、リスト化して、自分のミスの傾向を把握しておく。
- ・準備不足だった問題は、テストに向けて計画を立てる。
- ・理解不足だった問題は、正答とその根拠を確認する。
- ・時間不足だった問題は、時間配分を確認する。
勉強法を振り返る
定期テストの勉強法も振り返ってみましょう。振り返りシートを課す学校もありますが、なくても自分でやってみることが大切です。
今回どのようなテスト勉強をしたかを振り返って、その中でうまくいったこと、いかなかったことを確認しましょう。新出漢字やことわざ・慣用句、文法などの復習、ワークや問題集への取り組み、授業プリントやノートなどの見直しなどの勉強を振り返り、定期テストの結果を比べて、うまくいったものは継続するように、うまくいかなかったものはどうすればよかったのかを考えて書き出し、普段の勉強や次回のテスト勉強の計画に生かすようにしましょう。
- ・テストに向けた勉強法でうまくいったこと、うまくいかなかったことを書き出す。
まとめ & 実践 TIPS
定期テストの得点や成績表の評価が気になる時期です。
しかし、お子さまの点数で一喜一憂するよりも、間違えたところをお子さま自身が主体的に振り返り、次回に生かすことが大切です。
「何点だった?」と得点だけを尋ねるのではなく、よかった点や間違えた問題の内容などを具体的に尋ねて、振り返りを促してみてください。
テストが返却されてすぐに振り返る習慣をつけたいものですが、もしまだであれば、まとまった時間の取れる冬休みは絶好の機会ですので、ぜひ実践してみてください。
株式会社プランディット 国語課 波多野(はたの)
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの国語の教材編集を担当。
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