もう失敗させないために! 定期テストの振り返り方【数学編】

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年に数回実施される定期テストですが、テストが返ってきたらその点数だけを見て一喜一憂していないでしょうか。
もちろん「平均点より高かった!」とか、「もう少しがんばらないとな……」などの気持ちは大切ですが、せっかくがんばって真剣に取り組んだテストですから、返却されたらできるだけ早いうちに、次につながるような振り返りをしたいものです。
今回は、数学の定期テスト後の振り返り方についてご紹介いたします。

この記事のポイント

間違えた問題を2種類に分けよう

定期テストは一般的に、直近の一定期間に学んだ内容がしっかり定着しているかどうかを見るテストです。
また、入試に比べて範囲もぐっと狭く、対策もしやすいテストです。
その範囲の中で、先生が「これができるかどうかを見たい」と思われている問題、言い換えればその範囲の中で大事な問題が厳選されて出題されているというわけです。

そして数学は、中1で「方程式」を習い、中2で「連立方程式」、そして中3で「2次方程式」というように、前に学習した内容が発展して積みあがっていく教科です。
高校入試では、中学校で習った全範囲が出題範囲となるわけですから、そのためにも範囲の狭い定期テストで間違えてしまった問題は、定期テスト後すぐに復習し、しっかり身に付けられるようにします。

まず、定期テスト後の振り返りとして間違えた問題を以下の2種類に分けます。

  • ①計算ミス、勘違いによって間違えた問題
  • ②わからなくて解答できなかった問題

①計算ミス、勘違いによって間違えた問題

解き方はわかっていたのに計算ミス、勘違いによって間違えてしまうことは誰でもあります。
テストでは制限時間がありますので、ふだん学校や家で解いているときよりお子さまも緊張し焦ってしまう傾向があります。
焦ると時間がもったいなくて計算を暗算でしたり、途中式を省いたりしがちですが、そんなときこそ丁寧に計算式を書くように促しましょう。

計算式は問題用紙の余白にしっかり書くことで、解くときのミスを防ぎやすくなるだけでなく、あとで見直すときにも便利です。0と6とbや、8とB 、9とaなど、雑に書いてしまうと見間違いやすい数字や文字があるので、注意して丁寧に書き、筆算では桁を揃えて書くようにします。
これは、テストのときだけでなく、ふだんから丁寧に書くように習慣付けておけば自然と身に付けられます。

また、問題文の読み間違いなどによる勘違いも惜しいミスです。
たとえば、中2の連立方程式の文章題で、
「今年の男子の生徒数をx、女子の生徒数をyとおいて求める」という問題設定で、問われていたのは、去年の生徒数だった
というものなどです。

中3の2次方程式でも、花壇に作る道の幅を求める文章題で、
道の幅をxmとおいて2次方程式を作って解くと、-7と5の2つの答えが出たので、解答欄に2つとも書いたが、「-7」という道幅はあり得ないので不正解となった
というミスもあります。
答えを出したあとに問題の内容に合った答えになっているかを確認するようにしましょう。

②わからなくて解答できなかった問題

定期テストの振り返りで大きく力がつくのは、わからなくて解けなかった問題の振り返りです。
真剣に考えてもどう解けばよいのかわからなかった問題については、できれば専用の振り返りノートを用意し、そのノートにわかるまで何回か解きます。
最初は解答と解説を見ながら書き写すような感じになってもかまいません。
最終解答にたどり着くまでのステップごとに、何を求めているのかを理解しながら進めます。

定期テストは限られた範囲とはいえ大事な問題ばかり集めて作られたテストですので、今後の実力テストや入試でも出題される可能性があります。
点数が悪かったからという理由で焦ってしまい、ワークのすべての問題に取り組むよりも、まずは単元の中でも厳選された重要なテストの問題で、かつ、自分が解けなかった問題に集中して演習するほうが効率よく学習できます。

まとめ & 実践 TIPS

数学のテスト問題の振り返り、いかがでしたか。年に数回ある定期テストは、先生が厳選した問題が詰め込まれていることをお子さまが理解し、早いうちにその振り返りが大切であることを伝えましょう。

株式会社プランディット 数学課 西浦
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの算数・数学の教材編集を担当。

プロフィール



1988年創業のベネッセ・グループの編集プロダクションで,教材編集と著作権権利処理の代行を行う。特に教材編集では,幼児向け教材から大学入試教材までの幅広い年齢を対象とした教材・アセスメントの企画・編集を行う。

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