漢字の小テスト対策 家庭でのフォローのしかた
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授業で習ったあと、日を置かずに行われる漢字の小テスト。良い点を取りやすいはずなのに、毎度残念な結果なのはどうして!? そんなお悩みをお持ちのかたに、テストを上手に活用してお子さまの漢字力を伸ばすフォローのコツについてお伝えしたいと思います。
(赤ペン先生 河原)
漢字を書く=退屈 の思い込みを崩してあげましょう
「またか……」漢字がニガテなお子さまはきっと、頻繁に行われる小テストのたびにため息をついていることでしょう。たくさんの新出漢字を少しずつ分けて覚えられる、緊張感を加えることで記憶に定着させられる、まちがいを早い段階で修正できる、などなど、小テストには数々のメリットがありますが、それに気付けるのはもっとずっと大人になってからのこと。当事者のお子さまにしてみたら、「うんざり」以外の何物でもないでしょう。
本気を出せば満点も夢ではない小テストで、習ったばかりの漢字が書けない、それらしく書けてはいてもどこか違う、というお子さまは、漢字を覚えられないのではなく、「漢字を書く」という行為に飽き飽きしているだけなのかもしれません。
《漢字を書く=同じことのくり返し=退屈》という図式ができあがってしまっていたら、練習に身が入らないのも当然といえます。まずはその思い込みを崩してあげる必要がありそうです。
テスト前の漢字練習にひと工夫 変化を加えるのがコツ
多くのお子さまが、学校で配布されたドリルや個人で購入したワークなどをもとに漢字を練習しているかと思います。この練習方法にちょっとした変化を加えてあげましょう。
1.ゲーム感覚で練習してみる
おうちのかたが出題者となって、ドリルやワークの中からランダムに問題を出します。ドキドキ感に後押しされ、お子さまは新鮮な気持ちで漢字を書くことができるでしょう。次はどの字が来るか、と身構える姿は真剣そのもの。そんな様子も楽しめます。
我が家でもよく夕飯の支度時(!)に「問題出してー」と言われ、キッチンの隅にドリルを置いてバラバラな順番で問題を読み上げました。「その問題、さっきやったよ!」なんてクレームを付けられながらも、楽しい時間だったと記憶しています。漢字練習に付き合うときには、「何かしながら」くらいの距離感がちょうどいいのかもしれません。
2.まちがえた字は大きく、ていねいに書いてみる
字に自信がない、画数の多い字をうまく書けない、細かい部分が覚えられない。そんな理由で漢字がニガテになってしまったお子さまには、まちがえた字を、大きく、ゆっくり、ていねいに書かせることをおススメします。「お手本をよーく見て、トメハネ、画数、出る出ない、長い短い、などに気を付けるといいよ」と、アドバイスしてあげましょう。
まちがえた箇所を指摘するだけより、自ら正しい字形を確認させることで、どこに気を付けたらよいかを感覚でわかってもらえるように思います。ゆっくりていねいに書くと、いつもより整った字が書けることにも気付くでしょう。
3.習った字を使って文を作ってみる
決められた教材で練習することを窮屈に感じるようであれば、習った漢字を使って自由に文を作らせてもよいと思います。穴埋め問題より考える時間が必要になりますが、その分、字の意味や使い方を早くのみ込むことができます。習った字を使い、想像力を働かせて文を作ってみることで、表現する楽しさも感じられるかもしれません。
最も大切なのはテスト後のフォローです
大切なのは、実はテストが終わってからにあります。小テストの目的は「書けない」字を確認すること。その字を書けるようにすることで漢字力が伸びるのです。ですから、お子さまが書けなかった字は「漢字力を伸ばすおタカラ」だと考えて、復習を手伝ってあげましょう。それがいちばんのフォローになると思います。
まとめ & 実践 TIPS
漢字を覚える方法に魔法はなく、「習った字をできるだけたくさん使う」という当たり前のことの積み重ねしかありません。どうしても退屈してしまいがちなこの積み重ね練習に、ほんの少しの変化を加えることで、お子さまの漢字に対する向き合い方が違ってきます。それぞれのご家庭ならではのひと工夫を親子で探ってみてはいかがでしょうか。家庭学習だからこそ可能な、個々の性格に合ったフォローでお子さまの漢字学習を応援しましょう。
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