保護者はどう声をかける? 夏に向けての勉強法アドバイス
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もうすぐ、子どもたちにとっては待ちに待った夏休みですね。
毎年夏休みには、「ダラダラ過ごしてしまいます」「やる気が出ません」といった相談を多く受けます。
そして夏休みの終盤には「宿題が終わりません」という相談であふれます。
親としては、長い夏休みだからこそ勉強の習慣を付けてほしいもの。
今回は、お子さまが夏休みの間に自分から進んで机に向かえるような声のかけ方を一緒に考えていきましょう。
(勉強法アドバイザー 白鳥)
この記事のポイント
夏休みのスタートにこそ、ほめ作戦
1学期の定期テストや通知表では、どの部分に注目していますか?
できていないところに目が行きがちではないですか?
でもまずは、ほめたいところを探してみてくださいね。
誰でもほめられるとうれしいものです。
「○○が、よくできたね!」
と、努力したなと思えるところを存分に伝えましょう。
よい雰囲気になったところで、お子さまと一緒に夏休みの学習面での目標を決めてみてください。
勉強がニガテなお子さまには「漢字ドリルをもう1回復習しておくと国語の点数が上がりそうだね!」など、一つのテーマでもよいと思います。
夏休み明けのテストを見据えて、1教科・1テーマだけでも目標を決めて実行し、克服した経験が自信につながりますよ。
やる気を上げる、ごほうび作戦
ごほうび作戦には、賛否両論あるかと思います。
また、ふだんからコツコツ取り組むお子さまには必要のないことです。
ただ、声かけが必要なお子さまほど、何もないと本当に何もしないまま過ごしてしまう可能性大です。
目標達成後の【お楽しみ】を提案することで、ガミガミ言わずとも勉強できたら、保護者のかたにとってもお子さまにとってもメリットが大きそうです。
「お盆までに自由研究を終わらせて映画に行こう!」
「宿題がすべて終わったらゲームを一緒にやろうよ」
など、夏休みならではのことや親子で楽しめるものはいかがでしょうか?
気を付けたいことは、一度約束したら、予想より順調でも条件を増やさないようにすること。
「やっぱりこれも終わらせてからね」とあとから条件を追加すると、お子さまのやる気をそぐ恐れがあります。
夏の勉強のコツ、環境づくりでサポート
「朝の涼しいうちに机に向かいましょう」とよくいわれますが、
「午前中に勉強を済ませれば午後は罪悪感なく自由な時間を過ごせるよ」
「部活後にゆっくり休めるよ」
と、朝に勉強するメリットを伝えられるとよいですね。
ただ、朝の勉強にこだわりすぎなくても大丈夫。
起きる時間はふだんと変えなくても、1日のうちで同じ時間帯に机に向かう習慣を付けられるとよいと思います。
なお、集中できないお子さまには、学習法アドバイスでは「机回りに勉強に必要なもの以外を置かない、スマホの電源を切る」などと伝えています。
私たち大人も子どもの勉強時間にはテレビを付けない、気軽に「ねえねえ」と話しかけたりしない、といった配慮ができるとよいですね。
まとめ & 実践 TIPS
「もう中学生なのだから親が何も言わなくても勉強してほしいな」……とも思うけれど、『何も言わない=何もしない』で夏休みが終わってしまうのはもったいないものです。
声のかけ方一つで子どものやる気をグッと引き出したいですね。
夏休みには「一緒にやろう!」と親子で読書をしたり資格取得に挑戦したりするのも楽しいものです。どうぞ有意義な夏休みをお過ごしください。
白鳥ももこ
アドバイザー歴9年。
思春期真っただ中の中学生を勉強面からサポートしたいという思いがきっかけでアドバイザーに。子どもたちの相談文の文脈からできるだけ本心を読み取り、気持ちに寄り添った回答を届けることを大切にしている。
座右の銘:強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない。
趣味:生き物の観察。1男1女の母。
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