和食とSDGs…実は大いに関係アリ!?

国連が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」の実現に向けて、学校ではさまざまな学習が行われています。とりわけ「食」というテーマは、SDGsを考える入口として、子どもたちに人気です。和食や学校給食などアプローチもいろいろありそうです。

この記事のポイント

「食」は幅広く扱えるテーマ

食べることは、人間にとって欠かせません。SDGsには「2.飢餓をゼロに」「6.安全な水とトイレを世界中に」など、食に直結した目標はもとより、「3.すべての人に健康と福祉を」「12.つくる責任 つかう責任」「14.海の豊かさを守ろう」など、健康や生産に関わる目標もあり、幅広い関連性を持ったテーマだといえます。
また、食べることは子どもたちが毎日していることですから、興味や関心を持ちやすく、SDGsの目標の解決を考えるきっかけとして取り上げられることも多いようです。

保存食の知恵を「食品ロス」の視点で学ぶ

食育を推進してきた農林水産省は、文部科学省やユネスコ・アジア文化センターと連携して、和食とSDGsのつながりが学べる小学生向け教材「わたしたちと『和食』」を制作しました。自然の恵みによって得られる食材を生かした和食は、サステナビリティー(持続可能性)の原点だとの考えに基づいて作られたものです。
教材では、秋田県の「いぶりがっこ」など、日本各地に伝わる保存食が、食料が乏しい季節への備えだけでなく、最後まで使い切る「もったいない」の精神につながり「食品ロス」を考えるヒントになるとしています。
栄養バランスのよい和食は「健康」を、また、それらの食材の生産や流通を考えることは、環境保全や食料自給率、エネルギー問題などとも関連があると指摘しています。
この教材を生かした「けんちん汁」の実践例では、寺の和尚さんをゲスト講師に招き、野菜くずを捨てずに生かす精進料理の由来とともに、SDGsの観点から和食を取り上げていました。

給食でも和食が普及

日本各地の郷土料理は、和食の典型例ですが、家庭ではなじみが薄い場合もあります。そこで注目したいもう一つの切り口が、学校給食です。
近年、地産地消につながるとして、地域の食材を積極的に活用したり、地域の郷土料理を献立に取り入れたりするところも増えてきました。自分たちの地域だけでなく、交流のある遠隔地の学校の地域の郷土料理を紹介するなど、ユニークな取り組みも増えています。
学校給食は、食育の「生きた教材」ともいわれます。教科の授業や探究的な学習活動の中で、SDGsを考えるきっかけにもできそうです。

まとめ & 実践 TIPS

さまざまなトピックとつながっている「食」のテーマですが、2022年に入って、原材料費や輸送費の上昇の影響で、食品や外食費の値上げが続いています。国は物価高騰が給食費に響かないよう、保護者負担の軽減を自治体に呼びかけました。
日常生活に直結する社会課題が、世界の情勢ともつながっていることも、「食」を巡る学びのなかで今後、注目されそうです。

(筆者:長尾 康子)

※農林水産省 初!和食文化継承のための小学生向け教材”わたしたちと「和食」”が完成
https://www.maff.go.jp/j/press/shokuhin/wasyoku/220314.html

プロフィール

長尾康子

長尾康子

東京生まれ。1995年中央大学文学研究科修了。大手学習塾で保育雑誌の編集者、教育専門紙「日本教育新聞」記者を経て、2001年よりフリー。教育系サイト、教師用雑誌を中心にした記事執筆、書籍編集を手がける。

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