習い事に忙しくて、家庭学習のとき寝てしまう子、どうすればよい?
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お子さまの習い事と勉強の両立でお悩みのおうちのかたは多いのではないでしょうか。宿題をしようと思ったら疲れて寝てしまった…そんな経験もおありかと思います。
1日の時間は24時間。限られた時間をどのように使うのがよいのか、お子さまへの対応の仕方なども含め、ご参考にしていただければと思います。
(赤ペン先生 吉田)
この記事のポイント
隙間時間を有効的に!
以前、テニスのラケットを持った小学校高学年くらいの男の子と、電車の中でよく遭遇していました。習い事の帰りなのでしょうか。いつも漢字の書き取りや、ドリルなどの勉強をしており、私はその姿を遠目に微笑ましく見させてもらっていました。
「隙間時間を使う」ことは、「赤ペン先生の問題」で相談を受けたときにも、よくアドバイスさせていただいています。
ちょっとした短い時間でも、積み重ねると膨大な時間になります。何かの待ち時間、夕食の前の5分、お風呂に入る前の10分など、空いた時間があれば、短い時間でもできる計算や漢字の書き取りなどをする時間に当てるなどしてみてはいかがでしょう。
朝、学校へ行く前の時間を使おう!
「赤ペン先生の問題」のおたよりからも、朝、学校へ行く前に「チャレンジ」に取り組んでいる子どもが案外多いことがわかり、少し驚くと共に、偉いなと感心しています。
疲れてしまって、眠い目をこすりながら勉強をしても、はかどらないし、頭の働きも鈍くなります。早く寝て、朝、早めに起きて勉強をしたほうが効率的です。早寝・早起きも、習慣にしてしまうと意外と苦になりません。
やるべきことをすませて、1日のスタートがスムーズに行くと、すがすがしい気持ちになり、その後のことにも拍車がかかります。また、朝型生活にしておいたほうが、将来受験のときなどにも有利です。
勉強に取り組む時間を決めよう!
お子さまの性格やご家庭の状況により、「隙間時間を使う」「早起きして勉強する」などでは、うまくいかない場合は、お子さま自身が勉強に取り組む時間を決めるとよいと思います。
遊んだり、ゆっくりしてから、勉強に取り組みたいタイプ、先に勉強をすませてから遊びたいタイプもあると思います。習い事がある日、ない日によって時間帯を変えるなどして、お子さまが、いちばんスムーズに勉強に取り組める時間帯を見つけましょう。
1日に使える時間は限られていて、体力にも限界があります。決めたとはいえ、なかなかその通りにはいかないこともあるでしょう。その場合は、時間帯を見直してみたり、時間に余裕のある土日などの休みの日に集中して取り組んだりするのも一つの方法です。
ママ!見て!見て!
先日、公園を通りかかったとき、3、4歳くらいの男の子が、ブランコに乗ろうとしている姿を見てもらおうと、しきりに「ママ!見て!見て!」と叫んでいました。
その光景を見て、わが子が幼い頃のことを思い出しました。私も、何度こんなふうに子どもから言われたことでしょう。そのたびに、私はどのくらいちゃんと子どものことを見ていただろうか、散漫な気持ちで見ていたことのほうが多かったのではないだろうか…とちょっと胸が痛みました。
そして、子どもの本質は、大きくなっても、この「ママ!見て!見て!」にあるのではないかと改めて思いました。
高学年にもなれば「見て見て」と、言葉では言わないかもしれませんが、「自分を見ていてほしい」という気持ちは潜在意識としてずっと残っているものだと思います。
勉強も習い事も、やって当たり前のように思ってしまいがちですが、大人でも、日々の仕事、家事、育児をがんばっているのに、“やって当然”のように言われると悲しいですよね。
それと同じで、子どもも、「がんばっているね!」「えらいね!」「感心だね!」などの言葉があると、「自分をちゃんと見ていてくれているんだな」と心が満たされ、励まされるにちがいありません。
疲れているときは緩め、いたわり、がんばっているときは、言葉にして労う。子どもは、心にたっぷり栄養を得ることができ、活力が湧いてくるのではないでしょうか。
まとめ & 実践 TIPS
「赤ペン先生の問題」のおたよりからも、「ピアノの練習をがんばっている」、「将来の夢は将棋の棋士」など、子ども自身の「がんばるぞ!」という強い意志のようなものが伝わってくることがあります。
習い事と勉強の両立が大変でも、子ども自身に「大好き!続けたい!」という気持ちがあれば、きっと、乗り越えられるでしょう。自分の意志で決めてがんばることは、自我の確立にもつながります。
学年が進むにつれ、体力がついてくると、徐々に自分なりのペースをつかみ、時間のやりくりも上手になってくるはずです。
親はずっと見守り、そっと手を貸す…子どもが自分で決めたことを実現できるように応援していきましょう。
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