子どもを勉強嫌いにさせている原因とNGワード4選!勉強へのやる気を高める親のサポート方法も紹介
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「うちの子、勉強嫌いで……」と悩んでいませんか? 「私も勉強のサポートをしてるのにどうして」とモヤモヤする気持ちもあるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。もしかしたら、子どものためを思っての言葉が、お子さまの意欲を削いでしまっているかもしれません。保護者が勉強を見る際の4つのNG言動に心当たりはないか見ていきましょう。また、子どもが勉強のやる気を高めるために保護者ができることをまとめましたので合わせてチェックしてみてください。
子どもを勉強嫌いにさせているかもしれない原因とNGワード4つ
NG1:「早くしなさい」「丁寧にやりなさい」「見直ししなさい」という曖昧な指示
子どもは、曖昧な指示をされるとどうすればいいのかわからず、戸惑ってしまうものです。お子さまにアドバイスや指示をしたいと思った際には、具体的な内容にまで落とし込むようにしましょう。
たとえば、「早くしなさい」であれば「15分でこのページを終わらせよう」と具体的な時間まで伝えると、目安がわかって子どもも理解しやすくなります。
「丁寧にやりなさい」であれば、「漢字はトメ・ハネまできちんと書こう」「算数は、途中の計算も書いてね」と伝えるとよいでしょう。
「見直ししなさい」については、見直しのやり方まで教えてあげることが大切。「まずは、解き忘れがないかチェックしよう」「次に、自信がない問題を確認するといいよ」「単位の書き忘れ、送り仮名の抜けなどないかも見落としがちなポイントだよ」と、順番や見るべきポイントを伝えるようにしましょう。
NG2:「どうしてこんなのがわからないの!」「どこがわからないの!」という詰問や呆れ
子どもが簡単な問題を間違えたときや、解き方がわからず手をつけられない様子を見たときなど、つい「なんでわからないの!」とイラ立ってしまうこともありますよね。
でも、イラ立ちを子どもにぶつけるのは絶対NG。子どもは、責められている、叱られていると頭が真っ白になってしまいます。
子どもをサポートしようと「どこがわからないの」とも聞いてしまいがちですが、これも要注意。どこまでわかっていて、どこからわからないかを子ども自身が自分の言葉で説明するのは、難しいものです。「どこからわからなくなったのか一緒に見ていこっか!」と声をかけ、つまずきの箇所を一緒に探すサポートをするようにしましょう。
NG3:長くて冗長すぎる解説
子どもの「わからない」をサポートしてあげようと、ついつい説明が盛りだくさんになってしまったという経験はありませんか? 詳しすぎる説明は、逆に子どもの理解を阻害してしまうこともあるので注意が必要です。良かれと思っての丁寧な解説が落とし穴となってしまいます。
子どもは一度に大量の情報を処理することはできません。あれもこれもと解説しすぎると、情報量が多すぎて何を説明されているのかがわからなくなってしまいます。
一度に理解できることは1つか2つと心得て、1つ理解できたら次の説明にうつるというスモールステップ式解説を心がけましょう。
NG4:できたこともスルーする
子どもができなかったり、わからなかったりするところはフォローしていても、できたときにはスルーしてしまっていませんか? 保護者にとっては「できて当たり前」と思える問題も、子どもにとってはハードルが高いことも多いものです。
せっかく苦労して取り組んだのにスルーされてしまったら、子どもはどんな気持ちになってしまうでしょうか? 「できたね、すごい!」「時間通り! やったじゃん!」など子どもの努力を受け止め、褒める言葉を忘れないようにしましょう。
努力を認めてもらえたという経験が、子どもの勉強への意欲を押し上げることになるはずです。
子どもが勉強のやる気を高めるために保護者ができること10選
1) 勉強部屋のレイアウトを変えてみる
勉強部屋のレイアウトを変えてみるのも、有効です。
勉強をする空間は、子供が小さいうちであれば特に親の姿が見えるところの方が安心して勉強しやすいですが、勉強する空間に目につくものや、テレビなど気が散るものがあると、集中することが難しくなります。
勉強する際に集中できていないと感じた際には、レイアウトを変え集中しやすい環境を考えてみることも1つの手段です。
2) 教科書から一歩出た外の世界を見せる
教科書から一歩出た外の世界を見せることも、保護者ができることの1つです。子供の行動範囲は大人より狭いため、情報が限られたものになります。
教科書で勉強することも大切ですが、田植えや稲刈りなどの体験や、虫取りなど実際に体験したり見学することで、得られるものは大きいです。実際に見た外の世界での体験が教科書の知識とつながると、理解が深く進みます。
3) 規則正しい生活リズムを送らせる
規則正しい生活リズムを送らせることも、保護者が働きかけることができることの1つです。
子供のうちは、親の生活習慣に影響されるところが大きく、親の心がけ次第で子供が規則正しい生活を送ることができるかが決まってきます。
規則正しく寝起きし、食事や睡眠を取ることは、勉強に対しての集中力を身に着け、やる気を継続させることにつながっていくでしょう。
4) 保護者も一緒に勉強する
保護者が一緒に勉強することも有効でしょう。
子供は、親の姿や行動をよく真似をするため、親が自ら勉強する姿勢でいることが大切です。身近にいる親が学ぶことに対して楽しんでいる様子や常に学ぶ姿勢を持って勉強している姿を見せることで、子供にとって学びが当たり前のこととなり、楽しめるものとなります。
時には、子供と競争をするなど、一緒に学んでいる感覚や楽しい気持ちを共有して子供のペースにも寄り添うことが大切です。
5) ポジティブワードを使うことを意識する
いつも怒られたりマイナスなことを言われたりし続けると、子供の自己肯定感が下がって自信がない子供になる可能性もあります。
保護者が意識的にポジティブワードを使い、難しそうでもとりあえずやってみようとしたり、少しでもできることが増えた際に細かく褒めるなどの言動を積み重ねていくことで、子供が勉強に対して壁にぶつかってもそれをポジティブにとらえられるようになり、めげずに挑戦したりやる気になるといった気持ちを育てることができます。
とはいえ褒めすぎには注意を
いつも褒めすぎてしまったり、褒めたたえすぎてしまうと、努力をしなくなったり、褒められないと勉強をしたいと思えなくなってしまう可能性もあるため、子どもが勉強に向かう姿勢やその過程、結果などが出た際に、要所要所でポジティブな声がけをしていくことが大切です。
6) 他の友達と比べない
他の友達と比べないことも、大事です。ついつい身近にいる友達や兄弟と比べてしまいがちですが、子供は、比べられるとやる気につながりません。それよりも、その子供自身の成長にフォーカスして、できるようになったことを褒めたり、頑張った努力を褒めたりすることでやる気を出して頑張れるようになります。
7) 勉強の計画を一緒に立てる
勉強の計画を一緒に立てることも、有効な手段の1つです。
低学年のうちは特に、子供だけで計画を立てることは、なかなか難しいことのため、一緒に考えてあげることはとても有効です。特に長期休みの時などの計画を立てる際には、余裕をもった計画を立てられるように一緒に考えていきましょう。
8) 勉強が必要な理由を説明してあげる
子供がなりたいものがあるのであれば、いまやっている勉強がどのように必要なのか、勉強が将来的にどのようなところで役に立つことがあるのかなど具体的に説明してあげることで、子供のやる気につながることがあります。
9) 本をたくさん読ませる
保護者ができる働きかけの1つに、本をたくさん読ませることがあります。本を読むことで、子供の世界が広がっていきます。単純に語彙力が増えるなど知識や読解力がつくだけでなく、本を通して、想像力を膨らませ、知らなかった世界をどんどん広げていくことができるでしょう。
本は、身近で簡単に子供の世界を広げることができるアイテムです。本を読んであげたり、一緒に図書館に行ったりなどして身近に本があるような環境にすることで、子供に本を読ませることを促し、読書習慣をつけさせることができます。
10) 勉強にもなる遊びをさせる
勉強は、机上でしかできないものではありません。ドリル形式のもので勉強することも勿論勉強ではありますが、社会経験や体験学習をはじめ、自然の中で遊んだりお友達と遊んだりといった様々なことが勉強につながります。
勉強にもなる遊びをさせることは、机上の勉強よりも理解が進み、楽しく勉強ができるため、記憶にも残りやすく勉強法としても有効です。
まとめ & 実践 TIPS
子どものために良かれと思って発した言葉が、逆に子どもを戸惑わせたり、やる気を奪ってしまったりということは往々にしてあるものです。
アドバイスは具体的に、わからないところを一緒に探すサポートをする、長すぎる説明をしない、褒めることを忘れない。4つの点に注意して、お子さんの勉強嫌いの芽を摘み、「頑張ろう」という気持ちを後押ししていきましょう。
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