子供のやる気・学習意欲を育てる「遊び」のスゴイ効果

小学校低学年は、学習習慣を身につけることが大きな課題です。自ら意欲をもって勉強に取り組める子供は、授業もしっかり集中し、成績もぐんぐん伸びます。

しかし、単に「勉強しなさい!」と言うだけでは、子供のやる気は育ちません。低学年の子供には、「遊び」を上手く利用することが学習力アップへの近道です。

小学校低学年の子供に学習を促すには

新学期の頃は、意欲や緊張感に支えられて子供たちのやる気も高いのですが、学校生活に慣れてくるに従い、だんだんと気持ちに緩みが出てきます。ノートの字が乱れている。宿題をするのを面倒くさがる。忘れ物が多い。そんな様子が見られ始めたら、ちょっと心配です。

低学年は学校生活に慣れ、学習に取り組む姿勢を育む大切な時期です。今後の勉強スタイルを築く大切なときだからこそ、ここでしっかりと学習への積極的な姿勢を養う必要があります。

親がそばについて、宿題をしようと声をかけたり、忘れ物をチェックすることが当たり前になってしまっては、本人のためになりません。人に言われて行動するのではなく、子供自らがやる気をもって勉強に取り組むというのが理想的です。

勉強に対するやる気や集中力、また、子供の自主性や自発性を刺激するには、遊びが有効な手段となりえます。

学習にも遊びの要素を!

遊びと勉強は相反するものだ、と考えるのは大きな間違いです。幼児期から子供は、遊びを通して視覚や聴覚、手足の運動など、全身を使って体験的に物事を学んでいきます。遊びは感覚や身体の発達以外にも、思考や情緒を育てるのにも役立っています。子供にとって遊びは、まさに学習の原点とも言える行動なのです。

小学生になる頃には、実際に体験しなくても、言葉を使って概念で物事をとらえられるようになります。成長とともに思考を操る力がどんどん発達するので、教科書を使って、先生の説明に耳を傾けながら学習するスタイルにだんだん慣れていきます。

低学年は、遊びと座学授業の移行期に当たると言えるでしょう。座学での学習に慣れないうちは、遊びを取り入れた体験的学習で勉強へのやる気や集中力を引き出すことができます。

遊びをきっかけに学習を促す

遊んでいる子供の目はイキイキとして輝き、快活な姿を見せてくれます。遊びに夢中になっているとき、子供は自発的・自主的に行動しています。おもちゃや道具を使って遊ぶときは、創造力や、知恵、工夫が試されますし、友だちと一緒に行動することで、協調性や社会性、考える力や自立心が育まれます。また、物事への探求心、知的好奇心も大いに刺激を受けていることでしょう。

これらの遊びの効果を、心の成長や学力アップにぜひ役立てましょう。遊びを学習のきっかけにすることで、子供の探求心や知的好奇心を刺激し、学習意欲を高めることができます。

低学年は、学校が終わったあと遊ぶ時間も多くあります。友だちと一緒に過ごしたり、おうちの中で過ごすとき、どんな遊びをするのかで、学習面にも影響が出ます。子供が好きな遊びを通して、さらに深く物事を学んでいけるように、大人が声かけやサポートをしてあげることも大切です。

参考:
財団法人幼少年教育研究所「遊びの指導 乳・幼児編」 同文書院(2009)
杉山ひとみ、東海林麗香「幼児教育から小学校教育への移行における支援のあり方」(2015)

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