新年度は生活習慣を見直すチャンス。「ルールづくり」から始めよう!

 新たな学年への進級に伴い、多かれ少なかれ、子どもの気持ちは引き締まっているはず。この機会を捉え、子どもの生活習慣を見直し改善しましょう。規則正しい生活は、学業やスポーツなど、あらゆる活動に意欲的に取り組むための土台となります。

子どもと話し合って生活ルールを決めよう

 生活習慣を改善する第一歩は、ルールづくりです。ルールは保護者が一方的に与えるのではなく、子どもと話し合ってつくり上げていきましょう。自分がつくったルールのほうが納得して守ろうという気持ちになるからです。

例えば、次のような項目について話し合ってみましょう。

◆起床・就寝時間

毎日決まった時間に起床・就寝するのが、規則正しい生活習慣を身につける基本です。実は日本の子どもは、世界的に見て最も夜更かしをしていると言われています。「遅寝遅起き」が習慣化すると、朝食をとる気にならず、午前中はボーッとして過ごしてしまいかねません。「早寝早起き」を習慣化しようとして、いきなり早い時間に寝ようとしてもなかなか寝つけないため、まず早起きから始めましょう。しばらくがんばる必要がありますが、しだいに体内時計が整って早く寝られるようになります。

◆家庭学習時間

最近は、学校が目標とする家庭学習時間を提唱していることが多いようです。「学年×10分+10分以上」とするケースが多く見られます(例えば、4年生であれば50分以上)。親子で話し合い、「1日○分勉強する」というルールをつくっても、「いつ勉強するか」を具体的に決めなければ、なかなか実行に移せません。習い事などがあれば曜日によっても勉強できる時間帯は異なりますから、それも踏まえたうえで、曜日ごとに「○時~○時は勉強の時間」などと、ある程度具体的に決めましょう。

◆テレビやゲームの時間

子どもの時間を浪費させるものの代表格といえば、テレビやゲーム(子どもだけではありませんが…)。スマホやタブレットにふれられる環境にある場合も、やり過ぎには十分な注意が必要です。こうしたメディアにふれる時間をいかにコントロールするかが、生活習慣を整えるための鍵となります。ルールが決まっていないと、なかなか止めるタイミングがつかめませんから、「テレビは1日○時間」「ゲームは宿題が終わってから○分」などと、明確に時間を設定しましょう。「テレビ、ゲーム、タブレットを合わせて○時間」などと、すべてのメディアを合わせてルールを決めてもよいでしょう。

◆読書時間

読書を習慣づけることも目指しましょう。強制的に読ませても頭には入らず意味がありませんから、最初はあくまでもきっかけづくりとして、「1日10分」などと短時間の設定をするといいでしょう。読書の楽しさをに気づけば、自分から進んで読むようになるはずです。そのためには、子どもが読みたがる本をあたえるのが一番です。読書の習慣がない場合、読みたい本を見つけにくいことも多いため、保護者が一緒に書店や図書館を訪れ、子どもの興味を踏まえて本探しを手伝ってあげましょう。

ルールを守りたくなる「仕組みづくり」も大切

 ルールを決めても、きちんと守らなければ意味がありません。子どものやる気に任せるだけではなかなか難しいので、ルールづくりに続き、ルールを守りたくなる仕組みづくりを検討しましょう。

まずルールを守れたかを毎日チェックして記録するのは基本です。努力の積み重ねが見えるようになり、大きな励みになります。表を作成して見やすい場所に貼っておくといいでしょう。

ルールを習慣化するきっかけとして、ごほうびを設定するのもよいかもしれません。例えば、「1ヵ月間、毎日勉強できたら、○○に連れていく」など、何に取り組めばよいかがわかりやすい目標がいいでしょう。ごほうびだけが目的になるのはよくありませんが、それが入り口となって勉強を続けるうちに、学ぶことの大切さや楽しさに気づくこともあるはずです。

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