体力・活用力・人間力・コミュ力 学校以外の時間で身につく4つの力
学校から帰ってきてから、夕食を食べるまでの放課後や休日は「子どもの生きる力を育む大切な時間」だという、千葉大学教授で教育社会学が専門の明石要一氏。学校外時間がなぜ大切なのかと、身につけさせたい力について詳しく伺った。
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独立行政法人国立青少年教育振興機構の調査によると、子どものころに自然体験などの経験を積んだ者ほど、学歴や年収が高いということが明らかになりました。そこで、平日の放課後や週末の土日を活用して、学校だけでは経験できない「本物に触れる体験」をさせてください。将来役立つ「生きる力」を育めます。
(1)体力が身につく!
大学受験など長期間の試験を乗り切るためには体力が重要です。学力だけでなく体力や気力を振り絞り最後まで踏ん張れる受験生が、合格を勝ち取るからです。
それには、放課後や休日に外遊びやスポーツをして過ごすとよいでしょう。
(2)活用する力が身につく!
昨今、お子さまには、単に知識を暗記するのではなく、学習内容を社会で活用する能力を備えることが求められています。たとえば、算数を活用する力を身につけるには、生活の中で習った公式を使う場面を実際に経験させることが効果的です。
(3)人間力が育つ!
学校外時間は、お子さまの人間力を育む時間でもあります。就職試験の面接で、人間力は重視される力です。放課後や休日にさまざまな世代の人と接したり、スポーツや伝統芸能、ボランティアなどさまざまな経験をしたりして感性を磨くことが、人間力を磨くことにつながります。
(4)コミュニケーション力が養われる!
放課後時間は、第3の大人・地域のおじさん、おばさんに出会える時間(第1の大人:保護者、第2の大人:学校や塾の先生など)。第1、第2の大人は親身になってくれる「よい大人」ですが、第3の大人には自分の思いが上手く伝わりにくいため、お子さまの表現能力、コミュニケーション能力が養われます。