小1プロブレムの解消の決め手は? 専門家が事例を解説
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小学校で「小1プロブレム」と呼ばれる現象が発生し、授業が成立しないことが問題となっている。いまや都内の公立小学校の約5校に1校の割合ともいわれる。要因としては少子化や核家族化が進み、人と関わる力や基本的な生活習慣が身についていないこと、保育園・幼稚園と小学校でお互いの教育内容が十分に共有されていないことが指摘されている。これを受けて東京都教育委員会も調査に乗り出した。東京成徳短期大学の和田信行教授に現状と取り組みについて話を伺った。
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「小1プロブレム」では「教員の話を聞かない」「授業中に立ち歩く」などの行動で授業が成立しない状態が続く状態などが見られます。たとえば、保育園・幼稚園ではチャイムはありませんが、小学校では時間割によって児童が行動をします。イスに座っている時間も異なります。小学校へのスムーズな移行を行うため、幼保小が連携して、独自のカリキュラムを実施している自治体も増えてきているのです。
保育園・幼稚園では小学校入学後の生活を見据えた経験、小学校では園時代の経験を生かした指導が現場で求められています。
●品川区中延保育園と中延小学校の場合
小学校の空き教室を保育園の分園とし、保育園の5歳児の保育・教育を行っています。小学校で給食を食べる、小学生と交流を行うなど、小学校への滑らかな接続を目指しています。
●足立区の場合
保育園・幼稚園職員と小学校職員が、相互理解を目的とした交流研修に力を入れています。幼保職員は1年に2回小学校を見学し、自分の担当した子どもの入学後の姿や学習内容を確認。小学校職員は保育園・幼稚園を訪問し、教育内容を見学しています。
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