血液循環と刺激が決め手！　脳の活性化で勉強の効率をアップさせる!!

疲れた脳を活性化させるには

受験を控えたご家庭では勉強も追い込みに入っていることと思います。受験シーズンにおいて気にかかることと言えば、お子さんの体調管理。そしてもうひとつは、眠気対策ではないでしょうか。

受験勉強や試験勉強を続けていると、どうしても長時間いすに座りっぱなしという状態が続きます。集中しているつもりでも、気がついたら眠ってしまっていた、ということはよくあることですね。一方、勉強が終わって「さあ、寝よう」と思った時にはなかなか寝付かれない、というようなことも。
長時間、勉強していると、眠ろうと思っていないのに眠ってしまい、眠るべき時にはなかなか寝つかれないという悪循環はよくあることです。そして、この悪循環が、コンディション不良につながってしまうこともあります。今回は、こうした悪循環を防ぐための方法について、お話ししたいと思います。　

ではまず、眠気が起きる原因についてお話ししましよう。座った状態で参考書などをずっと読んでいる時、人間は脳の同じ部分を長い時間使っています。長い時間同じ部分を使っていると、脳への血液の循環が活発に行われなくなってきます。同時に脳への新しい刺激がなくなるので、次第に脳は疲れて、働きが停滞してくるのです。簡単に言うと、同じ姿勢で長時間勉強を続けていると、脳の代謝が低くなってしまうということなのです。
従って、長時間勉強を続けるうえで、脳をリフレッシュさせるには、脳への血液の循環を活発にするということと、マンネリ化した脳に刺激を与えるというふたつの行為が効果的であるということになります。

みんな知らない、「逆立ち」の驚くべき効果

まず脳への血液の循環を活発にして、眠気を覚ます方法についてですが、この点について、最も手軽で効果的な方法は「逆立ち」です。簡単に言うと、「脳を心臓の位置より下にすることで、脳に、より多くの血液を送る」ということですね。「なんだ、そんなことか」と思うかたもいると思いますが、実は、「逆立ち」には皆さんが考えている以上に大きな効果があるのです。

皆さんは、母親の胎内にいる赤ちゃんの写真を見たことがあるでしょうか？　赤ちゃんは胎内にいる時、逆立ちの状態で育っていきます。これは、全身が形成されていく最も大切な時期に、血流を良くするために必要な体勢だからなのです。つまり、「逆立ち」という姿勢は、人間の体内の機能にとって、非常に重要な意味を持つ姿勢だと考えられます。
逆立ちをすることで、脳への血行が良くなるということは、脳に新鮮な酸素や栄養が補給されるということです。そしてそれは同時に二酸化炭素や老廃物を取り去るという意味も持っています。それによって、「呼吸が整えられる。疲労回復。精神的な安定をもたらす」という効果もあるのです。つまり、逆立ちは、眠気を覚ますうえに、受験勉強のストレスや疲れを解消する方法として、最適な方法のひとつと考えてもよいと思います。

お子さんと一緒に「逆立ち」をやってみよう

逆立ちは手軽にできる、と言いましたが、実際にやろうとしてみると、お子さんひとりで簡単にできるものではありません。まずは、保護者の方々が手助けしてあげて、一緒にやってみてください。
お子さんと保護者のかたが向かい合って、お子さんが保護者のかたの両足の近くに両手をつきます。そして、お子さんが振り上げた足を、保護者のかたが両手で受け止めて、そのまま持ってあげます。この状態で、5～10秒。これを3セット行えば十分です。お子さんの眠気は覚めて、リフレッシュされるはずです。

もし、まだお子さんが両手の力が弱くて、逆立ちができないようでしたら、ご家庭のソファやいすに腹ばいになった状態で、頭を下げたまま10秒。これを3セットやってください。さらにもっと簡単な方法としては、両手両足をついた四つんばいの状態で、頭を下げます。
いずれにしても、頭を心臓より下にした状態で10秒を3セット程度行うだけで効果はあります。ぜひ、受験勉強中のリフレッシュタイムとして取り入れてみてください。ただし、体力や筋肉の状態によって、やりやすさが違うと思いますので、 保護者のかたのサポートがあったとしても、難しい場合には無理しないようにご注意ください。

次回は、逆立ち以外の、マンネリ化した脳に刺激を与えるリフレッシュ法をいくつかご紹介します。