約半数の保護者が大学受験の手続きを手伝っている!

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受験地が「都道府県外・泊まりあり」だと、約4割の保護者が付き添う!

次に、お子さまの試験会場に保護者が同行したかどうかを伺いました。ここからは、センター試験を受けた受験生をお持ちの保護者だけでなく、受験生をお持ちの保護者全員にお伺いしています。

【図7 あなたは試験会場まで付き添いに行きましたか? また行く予定はありますか?】
図7 あなたは試験会場まで付き添いに行きましたか? また行く予定はありますか?

【図8 お子さまは大学入試をいろいろな場所で受ける(た)と思います。以下のどこにいきます(いきました)か?】
図8 お子さまは大学入試をいろいろな場所で受ける(た)と思います。以下のどこにいきます(いきました)か?

【図9 (縦軸横軸)お子さまは大学入試をいろいろな場所で受ける(た)と思います。以下のどこに行きます(行きました)か? (横軸)あなたは試験会場まで付き添いに行きましたか? また行く予定はありますか?】
図9 (縦軸横軸)お子さまは大学入試をいろいろな場所で受ける(た)と思います。以下のどこに行きます(行きました)か? (横軸)あなたは試験会場まで付き添いに行きましたか? また行く予定はありますか?


「試験会場について行く予定はない・行かなかった」が約8割。お子さまだけで試験会場に行くという家庭が多いことがわかります。
一方、少数ながら、「試験会場まで子どもに付き添った」という保護者もいました。理由として、「受験以外のことに神経を使わせたくないので、車で試験会場への送り迎えをしました」「大学生になったら一人暮らしをさせる予定なので、子どもが受験している間に、大学の近所のアパートなどを見て歩きました」といった声が聞かれました。また、「試験当日が吹雪だったため、試験会場まで車で送りました」など、悪天候を理由に挙げる保護者もいました。
図9を見ると、保護者がお子さまの受験に付き添うかどうかは、お子さまの受験する場所にも関係していることがわかります。「受験地が都道府県外で泊まる必要がある」場合、お子さまに付き添う保護者の割合は、約4割。「受験地が都道府県内・市区外」「都道府県内・市区内」と比べると、2倍以上の保護者がお子さまの試験会場に同行していました。「子どもには1人でホテルに泊まった経験がなかったため、付き添いました」「大学もホテルも、最寄りの駅からかなり距離があるので、念のため一緒に行きました」など、外泊するお子さまを気遣う声が寄せられています。


約半数の保護者が我が子の受験の手続きを手伝っている!

次に、願書の提出や、書類の準備などを保護者が手伝ったかどうかを伺いました。

【図10 願書提出や書類の整備など、保護者のかたは手伝いましたか?】
図10 願書提出や書類の整備など、保護者のかたは手伝いましたか?


「ほとんど手伝った」「少し手伝った」と、積極的にお子さまを手伝ったという保護者は、約5割でした。では、保護者はどのような面で、お子さまの受験を手伝っているのでしょうか。寄せられた声のほとんどが、「受験料の振り込み」でした。「願書の取り寄せや発送を手伝った」という声も少なくありませんでした。銀行や郵便局は基本的に平日の昼間しか営業していないため、その時間帯は学校に行っているお子さまには、「受験料の振り込み」や「願書の発送」は難しいのかもしれません。


受験の手伝いを、保護者は「過保護」とは思わない!

では、保護者は、お子さまの受験に対するご自身の関わり方について、どう思っているのでしょうか。

【図11 お子さまの大学受験に関して、ご自分の関わり方についてどのように感じていますか?】
図11 お子さまの大学受験に関して、ご自分の関わり方についてどのように感じていますか?

【図12 お子さまの入試の提出書類や制度など、あなたから見てどのように感じますか?】
図12 お子さまの入試の提出書類や制度など、あなたから見てどのように感じますか?


「子どもの受験に対する自分の関わり方は過保護だと思う」という保護者が約27%である一方、「過保護だとは思わない」という保護者は約32%でした。わずかの差で、「過保護だとは思わない」という保護者が「過保護だと思う」という保護者を上回りました。最も多かったのは、「過保護とも過保護でないとも、どちらとも言えない」という保護者でした。

「過保護だと思う」理由としては、「願書を買うのから発送まで、ほとんどわたしが手伝ってしまったため」など、「もっと子ども自身にやらせればよかった」という声が多く集まっています。逆に、「過保護だとは思わない」という保護者からは、「受験料の確認・振り込みなど、お金に関するところはわたしがしましたが、そのほかの面では子どもが一人でやったので」など、「子どもの力でできることは、子どもが自分でやった」という声がたくさん寄せられました。
「過保護だと思う」「過保護だとは思わない」の割合に大きな差がないこと、「どちらとも言えない」の割合が高いことには、保護者のほうで、子どもの受験にどこまで関わったらよいかの明確なラインが引きづらくなっている状況が反映しているのではないでしょうか。

また、「今の入試制度は、自分のころよりずっと複雑。そのため、入試の手続きを親が手伝うことの意味も、昔と違ってきているのでは」という声も。こういった保護者の声を裏付けるように、「子どもの入試制度を複雑だと感じている」という保護者は、7割近くに達します(図12参照)。入試の複雑化を背景に、保護者の時代には受験準備は自分でやるのが当たり前だったとしても、今は親子で協力して準備するようになっているのかもしれませんね。


(まとめ)
センター試験を含めて、大学受験は、お子さまの人生にとって大きな節目の一つです。そのため、保護者は、お子さまが勉強に集中しやすいように家庭内の環境を整えたり、受験地が自宅から遠く、外泊が必要な場合には、お子さまに付き添ったりするなど、さまざまなサポートをしていました。
推薦・AO入試や私立大のセンター試験利用入試など、現在の入試制度は多種多様。願書を揃えるにしても、それぞれの制度で書式や添付書類などが異なることもあり、受験の準備も複雑化しています。そんな状況のなか、保護者がお子さまの受験準備を手伝うことは、もはや単純に「過保護」かどうかでは捉えられなくなっているのではないでしょうか。協力するところはするというように、柔軟に考えたいですね。


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