教えて西野さん!今、大人が子どもに教えておくべきことってナニ?

芸人、絵本作家として活躍する西野亮廣さん。出す絵本やビジネス書はベストセラー、映画『えんとつ町のプペル』の大ヒットも記憶に新しいところですが、ネットでは数々の話題で賛否両論を巻き起こすことでも有名です。時代の半歩先行く印象の西野さんは、一体どんなふうに育ったのでしょう? 西野さんからみて、今親がしなければいけないことは何か、伺います。

———西野さんのご両親は、どんな風に西野さんを育てたのでしょうか?

ずいぶん褒めて育てられました。特に父に怒られたことは一度もないです。子どもの時、家の前の道路にいたずら描きをしまくって近所の人が怒鳴り込んできたことがありました。親がひたすら近所の人に謝っているのを聞きながら、このあと親に怒られるんだろうなと思ったのですが、結局何も言われなかった。代わりに父ちゃんは、『そんなに書きたいんだったらこっちに書け』と翌日たくさん白い紙を持ってきました。

———寛容なお父さんですね。勉強もしろとは言われなかったとか。

小学校2年生の時から芸人になりたいと親にも言っていて、高校も行くつもりはなかったのですが、高校だけはと母ちゃんが希望していたので、そこは親孝行で受験勉強したという感じです。
学生時代の記憶はあまりないのですが、むっちゃアホでした。中学の時の実力テストでは、約250人いて下から5番目ぐらいだったんです。テストを休んでいる人も入ったランキングなので、実力で言うと最下位。不良で学校に来ていなかったわけでもなく、毎日ちゃんと授業を聞いていて、ちゃんと分かんなかったんですよ。まっすぐバカだった(笑)。それで中学3年生になった時、いよいよ先生から『お前このままだと、高校行けないよ』と宣告されて。4人兄弟で私立は厳しかったのでやばいと思い、母ちゃんに『大変なことになっている。私立に行くかもしれない。もしかしたらそれも行けないかもしれないくらいだから、塾に行きたい』と初めて自分で言ったんです。

———事態を自分で打開しようと。

そうしたら塾がちょうど近所にできたばかりで、新しい生徒を募集していました。ここだと思って入塾試験を受けたら、落ちまして。新塾だから生徒が欲しくてしょうがないのに、僕だけ落ちた。やばいですよね(笑)。でも、個別指導があるよと案内されたので、余計なお金がかかっちゃうけど受けさせてくれと親にお願いして入塾しました。それで実際個別授業を受けたら、『こんな頭いい奴は見たことない』とむちゃくちゃ褒めてくれて。よくある手だと今は思うのですが、勉強で褒められたことなんて一回もなかったから嬉しかった。先生も若いしノールールだったから、僕が落ちた一般クラスの授業が終わった後、15分先生になって授業をやれと言われたんです。1番頭悪いのに、いきなり先生をやりました。

———すごい塾ですね。

教わることを失敗してもなんてことはないけど、みんなの時間を奪って勉強にならないと嫌われるし、自分にダメージが来る。だからどんな質問が来ても大丈夫なように、むっちゃ予習して行きました。それで喜んでもらい、来週もその次の週もずっと授業をしていました。そこから、めちゃくちゃ成績が伸びました。アウトプットが決まっているというのはすごくでかいと、経験として覚えたんですよね。それが中学生の頃の成功体験です。

———以前お話しされていた、「モチベーションは勝手に上がるのではなくて、プチ成功体験が先だ」、というエピソードも印象的でした。先に成功したからこそ、もっとやろうと意欲が生まれると。一方で、「どうしたら失敗するかを教えて、それを排除する方が簡単」ともお話しされていて、親としてはどう実践できるか迷います。

『こうやったらうまくいくよ』というのは、僕は無理だと思っています。必ずメジャーリーガーになる方法も、必ず歌手になる方法も、親は教えられない。ただ、これをやったらメジャーリーガーになれない、これをやったら歌手になれない、は教えられますよね? お笑い芸人をやることにしても、生活費が回らなくなった時点でお笑い芸人も諦めなきゃいけないから、生活費を確保できる体制を取っておかなきゃいけないということなら教えられる。これ地雷だよね、というのを一緒にリストアップして教育していく、それならできます。

———親が他にできることは何だと思いますか?

これを言うと、世の中のお父さんお母さんに耳が痛いことを言わないでと嫌がられるんですが、やっぱり親が勉強していないというのは致命的だと思うんです。お父さん、お母さんがクラウドファンディングやNFTって何?という状況だったら、子どもに勉強しなさいというより、まずは親が勉強しないといけない。親が世の中について行けてないのに、子どもに勉強しろというのは説得力がないと思います。だから、『一緒に勉強する』が一番いいですよね。

———本当にそうですね。

お父さん、お母さんが大学を出たのは、10年とかそれ以上前ですよね。日本の社会人の1日の勉強時間は6分とデータに出ていて、大学卒業からほぼ勉強していないということです。大学までに詰め込んだ知識で、残りの100歳までの寿命を生きられるわけがない。そこを受け入れないと、子どもは言う事聞かないよなと思いますね。

———「一緒に勉強」、いいですね。

『お父さん、お母さんもよくわからないし、一緒に勉強しよう』というのは良いと思います。僕も親子でお金について学ぶオンラインの勉強会を有料でやることがあるんですが、1万人とか、すごい人が来てくれます。めちゃくちゃ良いことだなあと思っていますね。

まとめ & 実践 TIPS

自分のことを棚にあげ、「勉強しなさい」と子どもに言うのはありがちなこと。本好きな子どもを育てるにはまず親が本を読みなさいともよく聞くように、子どもに勉強をしてほしいならまず親が勉強する姿を見せる。勉強は受験のための、子どものものではなく、いくつになっても続けていかなければいけないものだと再確認しました。

撮影/高橋真人 取材・文/有馬美穂


茂木先生とのトークはこちら西野亮廣×茂木健一郎「中高生の時にしておくべきこととは?」

プロフィール

西野亮廣

1980年兵庫県生まれ。芸人。絵本作家。著書に、絵本『みにくいマルコ~えんとつ町に咲いた花~』、ビジネス書『革命のファンファーレ』他。映画『えんとつ町のプペル』は第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞。また、ハロウィン期間の再上映が決定。主催するオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」は日本最大。

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