お友達と遊ぶ時間が増えてきた子ども 時間やお金のルールはどう教える?
- 育児・子育て
仲良しのお友達ができて毎日が楽しくて仕方がない様子の子ども。のびのび遊べていること自体は喜ばしいことだけれど、羽目をはずしがちな行動が見られると心配になりますね。子どものそんな状況をどのように受け止め、どんな声かけをしたらよいでしょうか。
(赤ペン先生 河原)
楽しさに理解を示したうえで、ルールの意味を確認
子どもが少しずつ自分の世界をもち始めると、行動範囲も交友関係も、おうちのかたの目が及ばない部分が増えてきます。帰りが遅くなったり、行き先を言わないで出かけたり、おうちのルールを平気で破る子どもに、いら立ちを感じてしまうこともあるでしょう。
でもこのような傾向が見られたときこそ、子どもに一歩成長してもらえるチャンスなのです。「楽しく遊べて嬉しく思っているよ。」と、お友達関係を認めたうえで、気持ちよく遊ぶにはどう行動すべきかを子ども自身に“考えて”もらいましょう。
ルールを守るのは「大人が決めたから」ではなく「信頼関係を築くため」。それを自覚して行動してもらうことで子どもの主体性が育ちます。話し合いによっては、お互いに納得のいく新しいルールが生まれるかもしれません。そうなれば親子の絆がさらに深まることにもなるでしょう。
「お金の使い方」について一緒に考える
「お金」に関しても、同じことが言えると思います。
例えばお菓子やゲームなどに使うお金を子ども同士で貸し借りしていると知ったとき、トラブルになるからダメ!と禁止するのも子どもを守る一つの方法ですが、ただルールを押しつけるだけでは心の成長を促せません。
なぜ貸し借りが必要なのかを聞き、貸し借りにはリスクが伴うことや、おうちのかたの考え方などを伝えたうえで、どうしたらよいかを一緒に“考えて”みることをお勧めします。おうちのかたとの対話の中で、子どもの「判断する力」が培われていくでしょう。
お金の使い方には家庭によってさまざまなルールがあり、どれが正しくてどれがまちがっている、ということはありません。大切なのは、ルールの違う者同士でもお互いの考えを尊重し合い上手に付き合う方法を探ること。この機会にぜひそのことも伝えてあげましょう。
子どもが失敗した時はどうする?
お友達に怪我をさせてしまった、相手の持ち物を壊してしまった、などの大きなトラブルが起きたときには、おうちのかたがいち早く出動することが必要かと思います。
子どもが「わざとしたのではない」とわかっている場合でも、何はさておき謝りにうかがいたい、という姿勢を先方に見せるのがよいでしょう。連絡先がわからないときは学校の先生に相談されるのがよいと思います。
おうちのかたの対応を見た子どもは、失敗してしまったときどのように対処すればよいかを学ぶことができます。心から詫びることでお友達関係を修復できると身をもって教えてあげることが、保護者としての役割であると思います。
まとめ & 実践 TIPS
おうちのルールという枠の中にお行儀よくおさまっていた子どもが、自分の世界を優先し始めたときに起こる心配なできごと。それは紛れもない成長のしるしです。お友達との関係を通して、そのスピードが加速度を増したのでしょう。
子どもにとっては、できごとの一つ一つが自分の枠を組み上げていくための足がかりとなります。子どもの中に芽生えた世界を尊重し、互いに育ち合えるお友達との関係を見守り、サポートしていきましょう。
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