いつから子どもを一人寝させる?家族でのベストな寝方を考える
- 育児・子育て
子どもの一人寝をスタートさせる時期についてはさまざまな価値観があり、正解はありません。だからこそ、うちの子はいつから一人寝させようか悩んでしまうもの。我が子をいつから一人寝をさせたらよいのか、メリットやデメリットなどから考えましょう。
子どもに一人寝をさせるメリットとデメリット
子どもに一人寝をさせるメリットとして、子どもの夜泣きが減り、保護者の睡眠の質があがることが挙げられます。また、産後うつの割合が低くなるという報告もあります。子どもにとっても、一人寝は睡眠時に体温が上昇することを抑えられるため、睡眠が安定するというメリットがあります。
一方、早期に子どもを一人寝させるデメリットとしては、親子間の愛着形成が不十分になる可能性がある点が挙げられます。子どもは保護者と一緒に眠りにつくと、呼吸や体温といった様々な観点から安心感をおぼえ、自分が愛されているということを実感しやすくなります。このことは、子どもの情緒安定にもつながるといわれています。
また、早期に子どもを一人寝させる理由として、子どもの自立心が育つことを期待する声がありますが、子どもの一人寝は自立心の育成に影響が無いという研究結果もあるようです。
- 一人寝は夜泣きが減り産後うつの割合も減る
- 一人寝は親子の愛着形成を阻害するリスクも
- 親子の愛着形成は子の情緒安定に影響する
【川の字や添い寝など】家族で眠るメリットとデメリット
子どもが一人寝するのではなく、保護者と添い寝をしたり家族で川の字で寝たりするメリットとして、愛着形成がなされ情緒が安定するというメリットはさきほど紹介しました。
子どもの情緒が安定することで、子どもは日常安心して、興味のある遊びに思いきり取り組むことができ、行動が自立的になるとも考えられています。6歳まで保護者と一緒に寝ていたケースで、知能などの認知スキルが高くなったという研究結果もあるようです。
一般的に、日本の文化は欧米と異なり、子どもが成長するにつれハグなどのスキンシップは減ってしまいます。そのため一緒に寝るということが、自然なスキンシップの場となっていると考えられます。もしも、意図的に早期から子どもの一人寝を始める場合には、文化的な違いも踏まえ子どもが保護者の愛情を感じられるようなかかわり方を工夫する必要があるでしょう。
家族で一緒に眠るデメリットとしては、大人も子どもも、自由に寝返りをうつのが物理的に難しいケースが多いという点が挙げられます。それぞれが良質な睡眠を得るには、個々で眠るスペースが確保できた方がよいでしょう。
- 早期の一人寝は親子の愛着形成に課題が残る
- 親子の愛着形成は子どもの自立にもつながる
- 大人も子どもも個別に寝る方が良く眠れる
子どもの一人寝スタートは家庭の環境に合わせる形でOK!
子どもの一人寝をいつから始めるべきか? ということについての正解はありません。子どもはある程度年齢を重ねても、たとえ自立したように見える子でも、親に甘えたいという気持ちを持つこともあります。子どもが一人寝を希望するまでは一緒に寝るという形も、間違いではないでしょう。
また、親子で一緒に寝ることで愛着形成ができる点や、認知スキルが高くなることが期待できる点も紹介しましたが、ただ一緒に寝ればいいということではありません。あくまでも日常の親子のかかわり方、保護者としてのスタンスが、親子の愛着形成や認知スキルの向上に少なからず影響していることは忘れてはいけないでしょう。
子どものための個室を用意することが難しいなど、物理的に一人寝を始めるのが難しいケースもあるほか、子どもの性格やきょうだい構成によっても、子ども自身が一人寝を始めたがるタイミングは異なります。それぞれの家庭や子どもが無理なく始められるタイミングで一人寝させるのがベストといえるでしょう。
- 何歳から一人寝させるべきという目安はない
- 愛着形成は添い寝だけでできるものではない
- 子どもの一人寝開始は家族の環境次第でOK
まとめ & 実践 TIPS
一人寝にも川の字や添い寝にもそれぞれメリットやデメリットがあり、睡眠の形に正解はありません。家族の睡眠スタイルを変更するときには、子どもにとっても保護者にとってもストレスのかからないタイミングや移行方法を選択するとよいでしょう。家族構成や子どものタイプなども考慮して、ベストな寝方を考えてみてくださいね。
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